第1回「ふじのくにオープンデータラウンドテーブル」が開かれました。
静岡県では、現在、3,000を超えるオープンデータを公開しています。
県では、オープンデータというものを知らない皆様に対し、「知ってもらいたい」、「活用してもらいたい」という思いから、データを活用して地域課題の解決を図る手法として、令和3年度からアイデアソンやハッカソンを実施してきました。
アイデアソンやハッカソンでは、大学生や社会人など様々な分野の方々が集まって、その場で議論を交わして、課題解決のためのアイデアを生み出したり、アイデアを実現するアプリを開発したりしてきました。
詳しくは、私の過去の記事もご覧ください。
アイデアソンやハッカソンを実施して2年、私なりに感じたことは、これらの活動に参加された方々の熱意は相当なもので、内容は濃く盛り上がっており、開催して本当に良かったと思いました。一方で、「年に1回だけのイベントのように開催されるアイデアソン・ハッカソンではもったいないな」との思いと、「このような活動をもっと多くの方々に知ってもらいたい」という思いが強くなりました。
そこでまず、企業・団体等が必要とするデータを把握し、より県民ニーズに合ったデータの公開と利活用を促進するため、県民からのデータ公開要望を受けて意見交換を行う場である「ふじのくにオープンデータラウンドテーブル」を設置しました。
ラウンドテーブルは、企業や団体などデータを活用したい側と、データを保有する行政側が、有識者を交えて対話を行い、公開するデータの内容や公開できないデータについて話し合うものです。実施方法としては、企業や団体からの個別提案や、テーマを絞った提案の公募、地域でのワークショップの開催などがあり、アイデアソンやハッカソンとは違うアプローチでデータの利活用を図るものです。
今回の初会合(1月23日)では、私も、オブザーバーとして傍聴させていただきましたので、その時の模様を報告します。
<会議の様子(写真)>
1月23日当日の模様
今回の提案は、生活困窮者支援などに取り組むNPO法人POPOLOさんから、同法人が通信アプリLINEを使って運用している「相談支援ナビ」に、支援施設の情報など県が持つデータを追加したいので、公開してほしいというものでした。
県側からは、データを保有する健康福祉部の地域福祉課、福祉長寿政策課、こども家庭課、障害福祉課、介護保険課や、広報広聴課、データ活用推進課が参加しました。
POPOLOさんからは、「支援を必要とする人たちから、『必要な情報にたどり着けない』、『周りに頼れる人がいない』などの声が多く、支援が行き届いていない人が『相談支援ナビ』を通じて適切な相談窓口にたどり着けるようにしたい」と趣旨の説明があり、「県側の各部署にまたがる情報が、相談支援ナビを通じて検索しやすくなれば、利用者側にも行政側にもメリットになる」と提案がありました。
県側は、原則、データは公開する立場で臨んでおりますので、「公開できないデータはあるのか」という点について意見交換を行いました。こども家庭課から、「個人情報でなくても、例えば施設情報の中には、DVなど様々な理由で施設側が公にしていないため、公開できないものもある」との意見が出ました。
また、「要支援者が知りたい情報として、施設そのものの情報より、施策を行っている市町の担当課の連絡先等の情報を提供したほうが良いのではないか」などの意見も出ました。
POPOLOさんから、「このようなお願いを各課へ回っていたら大変な労力になるところ、関係者が一堂に会して意見交換できるラウンドテーブルの場ができて、非常にありがたい」との感想をうかがいました。
今後は、企業や団体からの個別提案だけでなく、公募型や地域ごとのワークショップも意欲的に開催していきたいと考えています。
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