ポケモンGOとデータ分析vol.2 挑戦
前回まで:知事と村井社長の対談が行なわれ、プロジェクトは準備段階から本格始動へ
ナイアンテックと県が連携して、実際何をやったのか。
まず、拡張現実(AR)の世界にも地域格差は存在しており、その解消に向けての第1歩として、行政による拡張現実(AR)空間へのポケストップやジム(※)の増設等整備を行ったのである。
※ポケストップやジム:ポケストップは、モンスターボールやその他冒険に役立つアイテムを入手できる、仮想的な施設の名称。ジムは、育てたポケモンを連れていくことで、ポケモンバトルが出来る施設。自分のポケモンを配置させることで他プレイヤーからジムを防衛する、といった楽しみ方もできる。ポケストップやジムは、現実世界においては公園や商業施設等、その町のランドマークに設定されることが多い。
伊豆半島でポケモンGOをより楽しむためには、ポケストップやジムの整備は必須であった。圧倒的に都市部の方がポケストップやジムの数は多い。その分、ゲームは楽しくなる。田舎に行けば行くほどポケストップやジムの数は少なくなり、ボールの補給もままならない状況で課金頼りになってしまう。一方ナイアンティック側もポケストップやジムは増やしたいが、設置ポリシーがあるため、何でもどこでも設置とはいかない。
そこでプロジェクトでは、伊豆半島でのプレイ基盤を整備するため、「ポケストップやジムの申請・改善・削除」を実施した。行政による伊豆半島という広域での申請は初の取組となった。
申請に当たっては、プロジェクトメンバーにより現地調査をしっかり行い、安全性の確認や地域住民の理解を得ながら、申請するポケストップやジムの候補を選定していった。増やすことだけでなく、変更や場合によっては削除もお願いした。
次に行ったのは、ナイアンティック公認の周遊マップ(ポケストップやジムを記載)の作製である。ポケモンGOに係るマップは、全国の地方自治体で既に作製されているが、本プロジェクトでは、伊豆半島13市町(沼津市、熱海市、三島市、伊東市、下田市、伊豆市、伊豆の国市、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町、函南町)、それぞれの観光エリアを集約したパンフレット形式とした。マップにはポケストップやジムの位置の他、駐車場やトイレ、おすすめのウォーキングルート等を記載した。
こうしてできたパンフレットは、伊豆半島の13市町やプロジェクトの協力企業の伊豆急行や伊豆箱根鉄道、静岡銀行に配付してPRした。このパンフレットの作製が、我々の集大成のARフォトコンテスト実施につながっていくのである。その前に我々に大きく立ちはだかったのがコロナであった。
つづきは次回。
※データ利活用は、もう少し先です。
ちなみにパンフレットの表紙は、プロジェクトメンバーの中の村松大輔主任によるものである。彼は、漫画家を目指していたこともあり、すばらしい才能の持ち主である。
完成した周遊マップパンフレット
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