実践NOTE558 「不祥事案根絶を目指して」
不祥事案根絶を目指して
静岡県教育委員会教育総務課勤務条件・監察班 主任 岡本 梨紗
監察担当の業務の紹介

監察担当では主に、職員の懲戒処分やコンプライアンスに関する業務を所管しています。教職員一人一人が、「教育に携わる全ての者は、児童生徒の安全を守り、人格の形成に大きな影響を与えるという極めて重要な職責にある」ことを自覚し、不祥事案を起こさせない組織を目指し、様々な施策を実施しています。
児童生徒が被害者となる不祥事案の根絶のために
県教育委員会では、児童生徒が被害者となる事案の根絶を目指しています。特に、児童生徒性暴力は、被害者の心に一生残る傷を与えるものであり、あってはならない行為です。しかし、静岡県では毎年複数の事案が発生しており、根絶に至っていません。全国的にも減らない状況を鑑み、令和4年4月1日に「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」(以下、「法」)が施行されました。主に防止措置、早期発見、速やかな対処に関する措置などが定められており、学校設置者や各学校に対して法に沿った対応が求められています。
法の理解のために

過去に起きた児童生徒性暴力事案においては、法の不知、または正しく理解していないなど学習不足による事案や、学校の初動対応が遅れた事案が発生しました。こうした状況を受け、法の正しい理解を助けることを目的として、専門家の指導のもと研修動画を作製しました。この動画では、法の解説だけにとどまらず、教職員による性暴力が児童生徒に与える被害や、加害者の行動原理についても解説しています。研修システム「Plant」またはYouTubeでの視聴が可能です。
県警、検察庁と連携した取組

児童生徒性暴力事案が発生した際、関係者が、児童生徒を守り、迅速かつ適切な措置を行えるよう、今年度、県警及び検察庁と連携し、「初動対応マニュアル」を作成しました。事案発生時に教職員、学校管理職、教育委員会が、それぞれの立場でとるべき対応を記載しています。児童生徒性暴力事案はあってはならないことであり、実際に多くの教職員が、現実に自分の身近で起こるはずがないと考えていると思います。さらに、このような事案に関わり、対応した経験のある教職員は少なく、いざ発生した時にどのような対応をとるべきかを迷う場面があると思います。是非本マニュアルを手に取り、内容を御確認いただければと思います。
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