実践NOTE554 「危機管理シミュレーション研修」
危機管理シミュレーション研修
沼津市立大岡南小学校 養護教諭 浅岡 恭子
命をあずかることの重み
今年2月、衝撃的なニュースが流れてきました。「給食のうずらの卵で小1窒息死か」。朝には「行ってきます!」と元気に登校した子供が、変わり果てた姿で家に帰るなんて、保護者の気持ちを想像すると胸が張り裂ける思いです。同時に、もしも私がその学校で勤務している当事者だったら、と想像するだけで手が震えます。学校は子供の命をあずかっている場所であることを再認識しました。
シミュレーション研修
教職員を、被災児童役、居合わせた児童役、教員役と役割を決め、養護教諭不在中に実際に事故があったことを想定し、救命活動をしました。
教室から内線電話で職員室に連絡が入ります。「小3児童が給食をのどにつまらせたようです!」。電話を受けた職員が居合わせた職員室の先生にヘルプを伝えます。AEDや担架を持って現場へ走る先生、救急車を呼ぶ先生、記録をとる先生、周りの児童を落ち着かせる先生、心臓マッサージを交代する先生、管理職に報告する先生、救急車を誘導する先生、保護者へ連絡するなど先生など、実際に動いてみると多くの人手が必要になることがわかります。突然の混乱の中で、それらの役割を瞬時に分担し、役割を全うするためには職員間のコミュニケーションが必須です。
事後の振り返りでは、「実際に動いてみると困ることや確認したいことが具体的に思いつく」「子供の命を守るための知識や経験が不足していることを感じた」などのコメントをいただきました。
その後
研修を終えたある日、「子供が白い顔をして様子が変です!」と教室から職員室へ内線がありました。職員室に緊張が走ります。しかし、研修を受けた先生方の動きの素晴らしいこと!それぞれが声を出して今からやることを周知し、現場での人手が必要なことを予測して大勢の先生が駆けつけてくれました。幸いにもこの児童は大事には至りませんでした。
緊急時に適切に動くことができるよう、定期的に研修をしていくことの必要性を感じました。
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