実践NOTE545 「日々の授業改善に生きる校内研修の推進」
日々の授業改善に生きる校内研修の推進
袋井市立山名小学校 教諭 鈴木 智大
はじめに
「研修」というとどんなイメージを抱くでしょうか。本校では、研修を通して子どもも大人も楽しく共に力が付くような校内研修を目指して切磋琢磨しています。
1:目指す姿の具体化
ア:研修の目的と手段の共有
まず、研修の目的と手段を職員で共有しています。
- 目的:児童に「資質・能力」を育む
- 手段:教員の授業力を高める
とし、教員の授業力を高めることにより子どもに力をつけるということについて共通理解を図っています。
イ:教員の授業力を明確化
本校では、教員の授業力を3つの柱で整理しています。
(1) 授業のゴールを明確化した授業構想力
(2) 声の出し方・目線等に代表される授業中の教員の指導力
(3) 発話者・数・量を増やす「聞く」指導力
この3つの項目を日常の授業に生かしづらい、難易度が高い項目にするのではなく、日々の授業で再現したり、学級経営上でも生かしたりしやすいものにすることで、日々の授業改善に直結する研修の構想に工夫を凝らしています。
2:楽しい事後研修の工夫
「事後研修」というのは、同じ授業を参観した教員同士で集まって、授業について語り合うことです。
タイトルにもあるように「日々の授業改善にタイトルにもあるように「日々の授業改善に生かす」ことが重要と考えているため、話し合う視点を大きく3つに分けています。
1. 成果(授業で真似したい点)
2. 課題(授業で上手くいっていない点)
3. 改善案(2を受けてどうすれば上手くいくのかアイデアを出し合う)
真似できそうなところは真似をして、上手くいかなかったことについてはアイデアを出し合うことで建設的な話し合いとなり、授業者にとっても参観者にとっても学びの多い場となるようにしています。
3:研修の日常化
授業力を高めるためには、(1) 授業を見る (2) 授業について語る (3) 授業を行う の3つのサイクルが必要です。年に数回の校内研修だけではなく日常的に3つのサイクルを回すことで、授業力を高めることができると考えています。
おわりに
校内研修を通して、先生方からは、「主体的に研修に取り組むことができた。」「毎回の研修が楽しかった。」という意見が聞かれました。また、子どもたちからは「授業で話し合うのが楽しい。」「45分があっという間だった。」という声が聞こえてきました。
子どもも教員も力が付くよう、より一層充実した研修にしていきたいです。
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