しずおか文化財ナビ 東平第1号墳出土遺物一括

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ページID1047706  更新日 2023年1月26日

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写真:東平第1号墳出土遺物一括

よみ

ひがしだいらだいいちごうふんしゅつどいぶついっかつ

指定区分、指定種別

県指定/有形文化財・考古資料
指定日
2022年12月2日
員数
一括
一般公開有無
公開情報
富士市立博物館(富士山かぐや姫ミュージアム)で一部展示

所有者情報

  • 富士市
  • 417-8601 富士市永田町1丁目100番

指定内容

東平第1号墳は、富士市伝法(でんぼう)字東平(ひがしだいら)に所在した直径約13mの小規模円墳で、伝法沢川(でんぼうさわがわ)東岸の大淵(おおぶち)扇状地上に分布する伝法古墳群のうちの1基である。埋葬施設は全長約5.1m、幅約1.5mの無袖形(むそでがた)の横穴式石室である。
当古墳では、横穴式石室内及び周溝内から、丁字形利器(ていじがたりき)1点、象嵌装(ぞうがんそう)大刀2点を含む大刀3点、鉄鏃(てつぞく)30点以上、弓飾金具1点、金銅装馬具を含む馬具2組、刀子4点、用途不明金銅製品1点、用途不明鉄製品2点、須恵器(すえき)22点、土師器(はじき)1点など多種の遺物が出土している。
なかでも、丁字形利器は、朝鮮半島の枘穴鉄斧(ほぞあなてっぷ)(斧鉞(ふえつ))の系譜をひく、軍事権を象徴する遺物である。当古墳の被葬者の朝鮮半島とのつながりを示すとともに軍事的な活動を行ったことがわかる資料として重要である。
また、大刀3点、馬具2組、30点を超える鉄鏃は被葬者の武人的な性格を示すとともに馬匹(ばひつ)生産や鉄器生産を行ったことが窺える資料であり、銀象嵌鍔付大刀(ぞうがんつばつきたち)2点と合わせ、仏教工芸品との関係が深い意匠をもつ金銅装馬具は大和王権との関係を示すものである。
周溝から出土した土器は、墳丘上や墳丘外で行われた古墳祭祀にかかわるものと考えられ、墳丘内外における埋葬儀礼の実態を示すものとして重要である。
当古墳の出土遺物は、古墳時代終末期(7世紀)の駿河東部を代表する有力者層の存在を示すものであり、静岡県の古代史を理解する上で欠かせない資料として重要である。

県指定県指定有形文化財指定基準
古資料の部3

このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部文化局文化財課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3183
ファクス番号:054-250-2784
bunkazai@pref.shizuoka.lg.jp