しずおか文化財ナビ 坂ノ上薬師堂諸像

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ページID1021071  更新日 2023年11月4日

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写真:坂ノ上薬師堂諸像

よみ
さかのかみやくしどうしょぞう
指定区分、指定種別
県指定/有形文化財 ・ 彫刻
指定日
2017年12月8日
員数
16軀
所在地
静岡県静岡市葵区坂ノ上867-4
一般公開有無
駐車場の有無
公開情報

所有者情報

静岡市葵区坂ノ上町内会

指定内容

【指定資料】 坂ノ上薬師堂には、10世紀に造立されたと考えられる木彫像が15軀、12世紀に造立されたと考えられる木彫像が1軀伝えられている。
10世紀の諸像は作風や造法がほぼ類似し、共通する時期と環境の下で造立されたと考えられるが、顕教系尊像のほか、密教尊像や神仏習合を背景に造立されたと見られる像が含まれ、当地で多彩な信仰が展開していた様相がうかがえる。
また、使用されている樹種はカヤとヒノキに分かれるが、10世紀は木彫像の材料の主流がカヤからヒノキへと転換する時期と考えられ、本諸像は、そうした状況を具体的に示す事例といえる。
さらに、本諸像は中央での造像傾向は踏まえながらも在地性が強く、10世紀における地方での造像の実態を考えるうえで、貴重な事例といえる。
12世紀の作と見られる薬師如来像は、一木造という古様な造法を示しながらも、当時の中央作(主に京都や奈良で造られていた仏像)に通じる作風を示し、その頃、当地において中央と密接な関係をもった造像が行なわれていたことを物語るものである。
以上、16軀の諸像は、一木彫像がまとまって伝存しているとともに、県下において平安時代の中期から後期にかけて行なわれていた造像の実態を示す数少ない作例として貴重である。

地図情報

地図

このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部文化局文化財課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3183
ファクス番号:054-250-2784
bunkazai@pref.shizuoka.lg.jp