しずおか文化財ナビ 片山廃寺跡
- よみ
- かたやまはいじあと
- 指定区分、指定種別
- 国指定/記念物 ・ 史跡
- 指定日
- 1965年9月7日
- 員数
- 所在地
- 静岡県静岡市駿河区大谷片山、大谷宮川
- 一般公開有無
- 有
- 駐車場の有無
- 無
- 公開情報
- 随時
所有者情報
- 静岡市ほか
文化財の説明
片山廃寺跡は、JR静岡駅から南東約3.5kmの有度山西側の山すそに位置する古代の寺院跡です。昭和23年に登呂遺跡発掘調査の一環として調査されて以来、数次にわたる発掘調査により寺院の中心となる施設の存在が明らかになりました。各施設は、南に正面を向け、南から金堂、講堂、僧房の順に一列に並んでいます。土を盛り上げ叩き固めて作られた土台=基檀(きだん)の上に、柱が沈みこまないよう「礎石(そせき)」と呼ばれる石が配置されています。金堂跡の基檀は周囲に川原石が積まれていました(石積み基檀)が、講堂跡や僧房跡の基檀は土を叩き締めただけの土檀であったようです。講堂跡の基檀上の一部には、漆喰で上塗りされたスサ入りの壁や、炭化した木材も残っていました。また建物の中央部分には仏像を安置する台である「須弥檀(しゅみだん)」が設けられています。寺院の敷地は約160m四方と推定されていますが、近年の発掘調査で、推定寺域の西辺に南北方向に一列に並ぶ柱穴の存在が明らかになりました。これは、木の柱を支柱とした板塀の跡と考えられ、片山廃寺跡の西側の区画となる可能性があります。
片山廃寺跡には、未だその位置が明らかでない「駿河国分僧寺」であるという説と、塔跡の存在が確認されていないことから寺跡が存在する「有度郡」を治めていた豪族の氏寺(私寺)であるという説の二説がありますが、その解明には今後の調査研究が必要です。
廃寺跡の約500m南には片山廃寺跡に瓦を供給した瓦窯跡が見つかっています。
現在片山廃寺跡は、中央の主要施設部分の史跡公園化のため、東名高速道路高架下を含めた整備を目指しています。(出典:「静岡県文化財ガイドブック 原始・古代の史跡編」)
地図情報
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