ユニバーサルファッションフェスタその8
最後に、ファッションを楽しむための活動を行っている企業を紹介します。
一般社団法人KIFURe:TOOTH
歯の治療でいらなくなった金歯・銀歯の寄付を募り、入院している子どもたちに楽しい病院内活動を体験してもらう仕組みを提案・実行している団体です。
Tシャツの絵の上にらくがきしたものを実際にTシャツにプリントして、世界に一つのオリジナルTシャツを作成しています。
金歯・銀歯の寄付を受け付けている専用の歯科医院に持ち込むことで寄付が完了し、寄付金の全額が活動資金として使用されます。
会場にはらくがきTシャツが展示してありましたが、どれも独創的な子供時代にしか描けない絵や世界観を上手く活用していました。
また、絵を描くだけでなく花や草などを並べて置いた絵を写真として取り込むことで、平面なのに立体的な楽しさを感じさせる作品もありました。
今は病院で生活する子供に向けての活動ですが、誰でも自分だけのTシャツを作れるという活動内容自体は、他のイベントとしても成立するものなので、是非ユニバーサルファッションの一環として他の人々と交流しながら作品を作れる機会などを設けてほしいと思います。
株式会社観察の樹/春日井ハッピークリエイト株式会社
「高齢者にいいものは若者にもいいもの」を掲げ、介護施設などの観察から開発した楽しい介護の出来る介護用品の提案を行っている企業です。
要介護者が、食事中につけるエプロンや腕の骨折の際につけるアームカバーなどを、実際の介護の現場を入念に観察することで、実践的で使いやすいデザインに仕上げています。
エプロンは、小さく折りたたんで持ち歩けるような形状をしつつ、ボタンの留める位置でポケットのように使え、洗いやすい素材を使っています。
アームカバーは、固定される長さが安定しつつ、動きが不便にならない位置を厳密に研究し制作されています。
どちらの製品も実際に使わせて頂きましたが、使いやすさをすぐに実感できる出来でした。
製品の形がようやく完成した状態なので、今後さらにファッション性を上げるために柄や表面の布素材を検討していくそうです。
ものをデザイン設計する際に、現場を観察ることが非常に重要であることを痛感させられる取り組みとこだわりを持つ方々でした。
収穫がとても多いイベントだったので、投稿量がとても多くなってしまいました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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