三重県庁さん(バリフリツアー)取材その4
UD特派員の松浦です。
第3弾は、私が特に注目している三重県の『バリアフリー観光』について報告していきます!
まず、なぜ『ユニバーサルデザイン(UD)』ではなく、『バリアフリー』を使っているのか、気になった人もいるかもしれません。
それは、観光地において、バリアは当然のように存在していて、神社仏閣などでは、階段や玉砂利等のバリアが、むしろ魅力ともいえます。
しかし、実際にそのバリアを問題とする旅行者(高齢者、障がい者、子ども連れなど)は、日本人口の25~30%いると言われています。
そこで三重県では、すべての人が安心して旅行に行けるように、既存のバリアをなくす『バリアフリー観光』という言葉をあえて使っているそうです。
昨年6月、三重県知事によって『日本一のバリアフリー観光県推進宣言』(写真参照)が表明されたことを機に、三重県はバリアフリー観光にますます力を入れて取り組んでいます。
では、その具体的な取組を紹介していきます。
観光関係者向けの研修会の実施
県と伊勢志摩バリアフリーツアーセンター(次の投稿にて紹介)、旅行代理店が連携して行っている取組
観光関係者などがバリアフリー観光について理解を深めてもらう研修会を実施しているそうです。
モニターツアー
障がい者を集めて、格安な価格で旅行に行くモニターツアーを7回開催(平成25年度実施)
三重県バリアフリー観光ガイドブック
三重県は現在、高齢者や障がい者が旅行をするために必要な情報を集約したバリアフリー観光ガイドブックを作成中とのことです。
このガイドブックは、数多くの観光案内センターや観光業者に配布を予定しているそうです。
これにより、一般の観光案内所でもバリアフリー観光の案内機能を強化したり、旅行会社も高齢者や障がい者向けの旅行商品を売り出したりすることが期待されています。
同時に、今までネットで発信されていたバリアフリー情報を得ることのできなかった情報弱者の高齢者や障がい者が、印刷物になることで容易に情報を手に入れることができるようになります。
そして、高齢者や障がい者は安心して旅行に行けるようになり、バリアフリー観光への需要が高まります。
このようにガイドブックによってバリアフリー観光をさらに広め、『日本一のバリアフリー観光県』を実現させていこうと考えているそうです。
お話を伺った観光政策課の山岡課長は、「バリアフリー観光が当たり前になり、観光案内センターなどでも気軽にバリアフリー観光情報を知ることができるようになればいい」とおっしゃっていました。
高齢社会を迎えた現代において、バリアフリー観光を求めている人は多くいるのではないでしょうか。
普段、車いす生活を送っている私もその1人です。旅行が好きで、色んな場所に行っていて、またこれからも行きたいと思っています。
しかし、行くときには必ず事前に交通機関、観光地などがバリアフリーかどうかを気にして、逐一調べなければなりません。
そんなときにバリアフリー観光ガイドブックがあれば、調べる手間が省け、とても便利だなあと思いました。
『バリアフリー観光』を充実させていくことは、本当に大切です!
今後、すべての地域において、バリアフリー観光が当たり前になっていくことを期待したいです。
次の投稿では、先ほどちらっと名前が出てきた『NPO法人 伊勢志摩バリアフリーツアーセンター』をご紹介したいと思います。
このページに関するお問い合わせ
くらし・環境部県民生活局県民生活課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3341
ファクス番号:054-221-2642
shohi@pref.shizuoka.lg.jp