まずは知ること ~HSP編~【寄稿日:令和5年2月9日】
静岡大学 教育学部 教授 香野 毅 氏
HSP(Highly Sensitive Person)は、米国のアーロン先生が提唱した概念で、神経が細やかで感受性が強い性質を持った人のことを指します。ちなみに子どもをHSC(Child)と呼ぶこともあります。全人口の15~20%くらいがあてはまるといわれています。
HSPには、特徴的な4つの性質「DOES(ダズ)」があるそうです。
D:Depth of Processing 深い処理をする 深く思考する
O:Overstimulation 過剰に刺激を受けやすい 易刺激性
E:Emotional response and empathy 感情の反応が強く、共感力が強い
S:Sensitivity to Subtleties 些細な刺激を感知する
具体的には刺激への感度が高くて疲れやすかったり、周囲の声やざわめき、とりわけ感情的なやりとりなどに影響を受けやかったりします。もちろん感受性や共感性の高さや思慮深さはポジティブな面でもあります。しかしネガティブな面が強く出ると、にぎやかな学校や忙しい職場では心地よくないことも想像されます。
HSPは病気や障害ではありませんが、知っておくことは当人にとっても周囲にとってもプラスに働きます。私が勤める静岡大学の美術科の学生である永冶陽夏さんが、啓蒙のためのポスターを制作しました。その一部を紹介します。
まずは「知る」ことがはじまりです。
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