スズキのハンドル形電動車椅子【寄稿日：令和3年1月29日】

スズキ株式会社　モビリティ・サービス企画部　畔柳清光　氏

こんにちは！今年もスタートしましたが、コロナ禍により新しい生活様式は不便さも多々あり、不確実なことに満ちている世界ではありますが、元気に乗り越えましょう。さて我々の会社のスズキは自動車メーカーですが、高齢者・障害者の方にご利用いただいている電動車椅子も生産・販売しています。今回は、ハンドル形車椅子（セニアカー）について話をしたいと思います。

セニアカーは、日常の買い物や散歩などに利用いただいていますが、スピードは時速6kmです。法律(道路交通法)では歩行者として扱われます。道路は右側通行、歩道走行、道路横断は横断歩道を利用するなど歩行者の交通ルールに従っています。しかし、まだ一般の方への認知が不足していることから、車両が歩道を走っていると勘違いされている方もいます。

70～80代の高齢者の方を中心に、最近では運転免許を返納して車を卒業した方に多くお乗りいただいています。高齢者の方に便利にお使いいただくために、簡単に安全に操作ができるように、色々な工夫がされています。速度は1kmから6km迄ダイヤルで調整ができます。曲がるときに減速したり、上り坂や下り坂では音声やブザーで傾斜をお知らせする機能もあります。

日本は超高齢化社会に入り、高齢者の日常移動のためにこのような車両が増えています。このような乗物が、歩行者や車と共存できるように作り手は今後も安全第一で開発をしています。皆様も、このような車両を見かけたら配慮いただければと思います。