風の森ファーム&ユニバーサル農業研究会@ふくろい(袋井市)2
藍を育てるところから始まる藍染体験会
地域の方々をはじめ、さまざまな人たちとの交流を図るために始めたのが、藍を育てるところから始まる藍染体験会です。春に藍の種をまき、夏には葉を収穫し、それを風の森を利用する方たちがちぎって乾燥、発酵させます。そして秋に藍の染料となる「すくも」をつくり、布や糸を染めます。
体験会には興味のある方なら、どなたでも参加できます。Tシャツやエコバッグなど好きなものを持参して思い思いに染めるもので、利用する方たちと皆が一緒になって、互いに協力しながら作業を進めます。このような体験を通じて、藍染めだけでなく藍の栽培にも関心を持ってもらい、より多くの方の協力を得ていきたい、と長島康男代表たちは考えています。
障がいのある人も農業や産業の担い手に
風の森ファームでは、ブドウやシイタケも栽培しています。ブドウは空いていたビニールハウスを利用し、巨峰やピオーネ、シャインマスカットなどを育てています。またシイタケは放置されていた山林を整備し、伐採した木を利用して原木栽培を行っています。
この地域では高齢化や後継者不足で、農地や山林が放置されていることも多く、ユニバーサル農業は、このような地域の課題解決にもなります。利用する方たちが農業や里山の整備を行い、地域の方々や農業や林業に関心のある方々が共に作業することで、新たな担い手の発掘や、地域の里山や環境の保全にも役立ちます。また藍染製品の製造などは、地域の産業や技術の継承にもつながります。
UDの取り組み〈実践者からのメッセージ〉
地域に根差し、未来にも持続していける活動を
長島康男代表より、メッセージをいただきました。
「かつて農村では、年齢や障がいも関係なく皆が農業をし、それぞれに役割を担い、誰もが地域社会の一員として共生していく「ユニバーサル性」がありました。農作業は障がい者が自信や生きがいを持ったり、情緒が安定したりといったセラピー効果があるといわれます。これは、健常者でも同じです。私たちは農業を軸に地域の人々がつながり、未来に向けてより良い社会を築いていくことを目指しています。現在、新型コロナウイルス感染症対策として藍染体験会は参加人数を減らし、換気にも注意しながら開催しています。今後は状況に合わせブドウやシイタケの収穫体験なども行い、販路開拓にも努めていきたいです。」
団体情報
- 袋井市村松1457番地4(指定障がい福祉サービス提供事業所風の森内)
- 電話番号:0538-44-8877(同上)
- ファクス番号:0538-44-8878(同上)
このページに関するお問い合わせ
くらし・環境部県民生活局県民生活課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
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