Eジャーナルしずおか第273号(抜粋)令和6年7月発行
島田市金谷から「新しい教育」を展開!! ふじのくに国際高校が開校しました!
自分だけの夢を実現!
キーワードは「探究×グローバル」 探究重視と国際バカロレア教育(IB)
大学等と連携した学び
- ふじのくに国際高校は「総合的な探究の時間」以外にも、さまざまな場面で探究的な学びを行う「探究モデル校」です。
- 静岡大学と連携協定を締結したほか、地元の島田市などとも連携して、これまでにない新しい学びを提供します。
世界レベルの教育の導入
- 「探究」をさらに推進するため、世界的な探究の教育プログラム「国際バカロレア(IB)」を導入(希望選択制)。
- 希望者は専門の授業を選択し、最終試験で一定以上の点数を取ると、国内外の大学の受験資格(DP資格)も得られます。
自分で選ぶ
多様性を尊重した自分だけの学び
- 幅広い科目が用意されており、「朝から登校したい」や「午前の時間を有効活用したい」など自分の生活スタイルに応じて、学びたい授業を自分で選びます。
- 大学進学用の科目はもちろん、簿記など資格支援のための科目、フードデザインや絵画なども選択できます。
\生徒の声/ 自分で授業を選ぶのは初めてだったけど、先生がサポートしてくれたので安心でした。
自分で決める
自分らしい学校生活
- 制服がなく、校則もシンプルなので、服装や頭髪は自分自身で判断して登校します。
- 登下校の時間も自分で決めるので、空いた時間は趣味やアルバイトなどに活用することもできます。
- 入学をきっかけに、アルバイトなど新しい活動にチャレンジする生徒もいます。
\生徒の声/ 自分で決められることが多くて毎日が楽しい!入学して本当に良かった!!
もっと知りたい方は…
日時 |
7月20日(土曜)午前9時半~11時半 |
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場所 |
ふじのくに国際高校(島田市金谷根岸町35) |
備考 |
事前申込み制です |
実践NOTE544
“教育”と“医療”をつなげているハイブリッドな教員です
静岡県立中央特別支援学校 自立活動教諭 青山 香
はじめに
静岡県では、看護師資格を持ち、重症心身障害児の臨床経験を生かして、特別支援学校における医療的ケアをコーディネートする教員を“自立活動教諭”と位置付けています。令和元年度より、県内肢体不自由特別支援学校の5校に6名が順次配属されています。
“教育”と“医療”をつなぐ
児童3名の集団で英語や算数などの教科を指導している教員から相談を受けました。看護師による吸引を年に数回ほど必要とする児童についてです。この児童は、姿勢を工夫したり自分で咳払いをしたりしながら、痰を口の中まで上げてきて口の外へ出すことができるようになり、吸引回数が減ってきました。
「授業中、児童に痰を出しやすい姿勢をとらせたいが、他の児童たちの学習活動が止まってしまう。自立活動教諭の力を貸してもらえないか。」
教員は指導を続け、私が姿勢変換などの支援をすることにしました。児童は自分で痰を上げながら授業を聞くことができ、教員が行う他の児童への指導も途切れません。児童は痰を出しきって車いすに座り、「I’m fine!」と、自分の体調と英語の授業内容とがリンクした答えを笑顔で話していました。児童は自分の身体と向き合い、私たちにどうしてほしいか伝える力も身につき、体調も安定して登校を重ねることができています。
一人ひとり実態に応じた安全な環境設定
教育活動の中で医療的ケアに取り組んでいると、早急に解決するために、関係者の応援を要請して素早く対応することが求められます。例えば、酸素ボンベや吸引器など医療機器のトラブルでは、教員・看護師・養護教諭・自立活動教諭で確認をしています。
子どもの学習の保障と安全なケアの提供のために、医療機器のトラブルや子どもの急変に対応できるよう、実践形式での訓練も積み重ねています。
最後に
私たち自立活動教諭は“教育”と“医療”をつなげているハイブリッドな教員です。今後、看護師資格だけでなく、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の専門資格を持った、新たな自立活動教諭が誕生していきます。特別支援学校において、各専門分野の経験やスキルが求められているからだと気持ちが引き締まります。
まだまだ少数ではありますが、仲間たちと一緒に“教育”と“医療”をつなげていきながら、子どもたちの学びを深めていきます。
実践NOTE544は以上です。
実践NOTE545
日々の授業改善に生きる校内研修の推進
袋井市立山名小学校 教諭 鈴木 智大
はじめに
「研修」というとどんなイメージを抱くでしょうか。本校では、研修を通して子どもも大人も楽しく共に力が付くような校内研修を目指して切磋琢磨しています。
1:目指す姿の具体化
ア:研修の目的と手段の共有
まず、研修の目的と手段を職員で共有しています。
- 目的:児童に「資質・能力」を育む
- 手段:教員の授業力を高める
とし、教員の授業力を高めることにより子どもに力をつけるということについて共通理解を図っています。
イ:教員の授業力を明確化
本校では、教員の授業力を3つの柱で整理しています。
(1) 授業のゴールを明確化した授業構想力
(2) 声の出し方・目線等に代表される授業中の教員の指導力
(3) 発話者・数・量を増やす「聞く」指導力
この3つの項目を日常の授業に生かしづらい、難易度が高い項目にするのではなく、日々の授業で再現したり、学級経営上でも生かしたりしやすいものにすることで、日々の授業改善に直結する研修の構想に工夫を凝らしています。
2:楽しい事後研修の工夫
「事後研修」というのは、同じ授業を参観した教員同士で集まって、授業について語り合うことです。
タイトルにもあるように「日々の授業改善にタイトルにもあるように「日々の授業改善に生かす」ことが重要と考えているため、話し合う視点を大きく3つに分けています。
1. 成果(授業で真似したい点)
2. 課題(授業で上手くいっていない点)
3. 改善案(2を受けてどうすれば上手くいくのかアイデアを出し合う)
真似できそうなところは真似をして、上手くいかなかったことについてはアイデアを出し合うことで建設的な話し合いとなり、授業者にとっても参観者にとっても学びの多い場となるようにしています。
3:研修の日常化
授業力を高めるためには、(1) 授業を見る (2) 授業について語る (3) 授業を行う の3つのサイクルが必要です。年に数回の校内研修だけではなく日常的に3つのサイクルを回すことで、授業力を高めることができると考えています。
おわりに
校内研修を通して、先生方からは、「主体的に研修に取り組むことができた。」「毎回の研修が楽しかった。」という意見が聞かれました。また、子どもたちからは「授業で話し合うのが楽しい。」「45分があっという間だった。」という声が聞こえてきました。
子どもも教員も力が付くよう、より一層充実した研修にしていきたいです。
実践NOTE545は以上です。
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