静岡県教育委員会

“ふじのくに”の未来を担う「有徳の人」づくり

Eジャーナルしずおか第268号(抜粋)令和6年2月発行

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ページID1060893  更新日 2024年2月16日

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トビタテ!留学JAPAN静岡 〜いざ、世界へ!挑戦者求む!!〜

写真:トビタテ!留学JAPAN静岡

 県教育委員会を含む県内の産学官により「ふじのくにグローバル人材育成事業」運営協議会を設置。それぞれの知見を生かし連携しながら、探究を伴う県内高校生の留学を支援し、国際的視野を持って地域の発展に貢献できる人材の育成を目指します。

【2024年度 募集人数】最大50名

  • 成績・語学力・在籍学科・コース不問
  • 民間寄附(企業・団体、個人など)を活用した返済不要の奨学金
  • 探究を伴う留学(語学研修等の組み合わせも可)

事業概要

 自ら社会に変革を起こし、静岡の未来を創るグローバル人材を目指す!そんな高校生のための留学支援制度です。
 留学生は、地域や社会が抱える課題等に関するテーマを自ら設定し、自由な発想と想像力を持って課題解決や社会貢献につながる探究活動を行います。

対象者

 静岡県内の高等学校等(高等学校、特別支援学校高等部、高等専門学校(第3学年以下)、及び専修学校の高等課程)に通う生徒

※詳細は特設ホームページでご確認ください。

応募受付

◆新高校2・3年生:2024年3月19日〜4月22日(予定)

◆新高校1年生:2024年4月1日〜4月30日(予定)

留学期間

2024年7月10日~12月31日までの間で14日以上124日以内

写真:選べる4つのコース

支援金額

21万円~89万円 ※留学先や留学期間、家計基準に応じて決定します。
例:米国に1か月間留学する場合…最大41万円(渡航経費の補助を含む)
 台湾に1か月間留学する場合…最大27万円(渡航経費の補助を含む)

トビタテ!留学JAPAN「拠点形成支援事業」採択状授与式が行われました。(令和5年12月18日)

写真:採択状授与の様子

 官民協働の「トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラム」拠点形成支援事業は、産学官が共創して高等学校段階からの留学を推進し、グローバル人材の育成に取り組む地域を支援する事業です。
 事業実施初年度である2023年度は、静岡県、石川県、滋賀県の3県が採択されました。
 授与式当日は、文部科学省から里見大臣官房審議官(当時)、日本学生支援機構から田村審議役が来静され、運営協議会のみなさまとともに採択状をいただきました。令和7年度までの助成期間に、ノウハウの蓄積と事業の定着を図ります。

実践NOTE533

教員が給与主管業務を担当することの意味とは

静岡県教育委員会教育総務課給与班 教育主査 斉藤 嶺

教育総務課給与班の業務の紹介

 私が勤務している教育総務課給与班の業務は、県立学校及び政令市を除く市町立学校の給与主管業務です。給与支給事務処理や事務室からの問い合わせ対応だけでなく、給与に関する制度設計や見直し等を行なっています。教職員の方々の給与決定など、いわゆる「お金」に関する業務です。

教員である私が給与主管業務を担当することの意味とは

写真:班長と協議中の様子
班長と協議中の様子

 私は高等学校で14年間勤務し、教職大学院で1年間学んだ後に給与班に配属されました。事務職員経験が無かったため、給与班で交わされる用語、扱う条例・規則・通知の文言など、一切わからないところからのスタートでした。給与班には私以外に教員はいません。さらに、教員時代のように、児童生徒の教育活動に直接関わるような業務は全くありません。なぜ教員である私が給与業務をするのかと思いましたが、学校訪問で事務職員の方と話したり、日々の業務の中で、事務処理や学校への案内等を整理することで、業務の負担感が減り、給与支給ミスが減るのではないかと思い始めました。そこで、全く知識や先入観のない私が業務を見直してみることにこそ、教員が給与業務を担当することの意味があると考えました。

前例踏襲の事務処理を見直し、効率的な処理を目指したい

 私は退職手当の担当として、これまでの事務処理が本当に適切なのか見直しました。まず、各学校に展開している各種文書を一新すると共に、事務職員対象に、制度と事務処理に関するオンライン説明会を実施しました。その結果、昨年度末退職手当支給において、全ての退職者に効率的かつ適正に支給処理を行うことができました。
 今年度は、より効率的な事務処理のために業務フローを見直して、必要な規則の改正も行いました。

写真:オンライン説明会で話している様子
オンライン説明会で話している様子
写真:規則改正の教育長決裁の様子
規則改正の教育長決裁の様子

教員と事務職員の関係

写真:筆者
筆者

 私は、給与班で勤務する中で、教員と事務職員は、車の両輪のような関係であり、「教員と事務職員からなる教職員」で学校は成り立っていると強く思うようになりました。それは、各学校の事務職員の方々と連絡・調整をするなかで、教員が子供たちの指導に集中できるよう、教育環境を整えるために、事務職員の方々が尽力していると感じたからです。これは、私が教員だからこそ感じることができたと思います。これからも、教員と事務職員の橋渡し役となり、教員目線の事務処理改善を通して学校現場に貢献していきます。


 実践NOTE533は以上です。

実践NOTE534

理科教育における小中連携 ~専科教員の可能性~

小山町立北郷中学校 教諭 橋本 英樹

実践の概要

 私は昨年度から、北郷中学校に所属しながら、校区にある北郷小学校で小学5、6年生の理科の授業を週に9時間担当しています。この実践では中学校の教員が小学校で理科の指導をすることで、児童の理科の学びをより深いものにすると共に、小学校の学級担任の負担を軽減することも目的としています。

「先」を見通した、深い授業

写真:小学5年生での授業の様子
小学5年生での授業の様子

 小学校の理科で学ぶ学習内容の多くは、中学校でその内容をより深く学ぶことになります。例えば5年生の電磁石の学習では、電磁石のどこがN極、S極になるのかを方位磁針を使って調べます。一方で中学校では2年生で電磁石の周りに広がる磁界について、その広がり方を実験によって調べます。小学校で電磁石の実験をすると、「電磁石から少し離れた場所に方位磁針を置いたらどうなるかな」といった疑問が出ました。これは5年生の学習内容を超えた疑問ですが、中学校での学習につながる大切な疑問です。中学校での学習へのつながりを把握している専科教員だからこそ、こうした疑問を拾い、児童の学習をより深めることができています。

小学校の学級担任の多忙化解消へ

写真:小学5年生での授業の様子
小学5年生での授業の様子

 理科の授業を行うには、教材研究の時間だけでなく、薬品の調合や器具の準備・片付けなどにも多くの時間が必要となり、小学校の学級担任にとっては大変な作業となります。専科教員が小学校の理科を担当することで、それらの準備を効率よく進めることができます。また、学級担任にとっては専科教員が自分の学級の指導をしている間に児童の提出物を点検したり、事務仕事を進めたりすることができるため、学級担任の多忙化解消につながっています。

「中1ギャップ」軽減へ

 本年度の本校1年生は、昨年度に私が理科の授業を行い、引き続き中学校で私が理科の授業を担当しています。1年生にアンケートを取ると「小学校と同じ授業の進め方で学習内容がよくわかる」と答える生徒が多くいました。進学先の中学校に見知った教員がいることは、中学校に対する不安感を抱える児童にとって大きな安心材料になります。
 専科教員の配置は小学校・児童・生徒相互に利点の多い制度だと思います。

写真:中学校での授業の様子1
中学校での授業の様子1
写真:中学校での授業の様子2
中学校での授業の様子2

 実践NOTE534は以上です。

このページに関するお問い合わせ

教育委員会教育政策課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
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ファクス番号:054-221-3561
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