Eジャーナルしずおか第261号(抜粋)令和5年7月発行
伊豆伊東高校が開校しました! -多様な教育ニーズに対応する新しい高校-
令和5年4月6日、伊東の地に新たな歴史を刻む新構想高校、伊豆伊東高校の開校式が行われました。
伊豆伊東高校は、生徒の多様な進路希望に対応する普通科4類型、ビジネスマネジメント科3類型、定時制課程を備え、東部特別支援学校伊豆高原分校を校内に併置する新しい学校です。開校式では、希望を胸にした全校生徒による校歌「光る海、光る山」も披露され、明るい未来に向けて新たな一歩を踏み出しました。
◆ 校章の由来
羽ばたく鳥(市の鳥イソヒヨドリ)をモチーフとし、高校の高の漢字と組み合わせました。
また、羽ばたく鳥は未来を拓き、将来に向け飛躍する生徒像をイメージし、3つの翼は、再編整備される3校を表し、お互いに協力し合い、新たな歴史を築いていくことを表現しました。
◆ 校 訓
真理を尊ぶ人であれ
価値を生み出す人であれ
他者を支える人であれ
特色01 2学科7類型の多様な進路希望に対応した学び
全日制 普通科
- 特別進学類型
- 進学類型
- スポーツ健康類型
- アート類型
全日制 ビジネスマネジメント科
- 会計類型
- 情報類型
- マーケティング類型
定時制 普通科
特色02 学びを支える充実した設備
県内最大規模!
雨天時も安心のランニングコース付き体育館
ICT教育に対応!
- バリアフリー設計で全教室ホワイトボード完備。
- タブレットも活躍しやすい大きな机と広い教室
- 蔵書数も充実した広くて利用しやすい図書館
- 集中して勉強できる自習教室
特色03 共生・共育 他者を支える心を育む教育の充実
東部特別支援学校伊豆高原分校と同じ校舎で共に学ぶことで、多様性を認め、互いに支え合う共生社会で活躍できるリーダーの育成を目指します。また、『みらい学』(総合的な探究の時間)での学びで培った探究的な視点やチームワークを発揮し、部活動を含めた学校生活を充実したものにしています。
定時制では、お互いを尊重し、個性を大切にしながら生活を送ることで、他者を支える心を育んでいます。
実践NOTE519
静岡県の食と栄養教諭の取組を全国へアピール! ~前任校「富士特別支援学校」での取組~
静岡県立静岡北特別支援学校
栄養教諭 滝浪 永梨
最先端の取り組みと積極的な情報発信
富士特別支援学校では、地場産物や有機食材を使用した学校給食の提供に力を入れています。
また、授業の中でも有機農業や食品ロスなど、地元の自然環境や特産物についての学習や、SDGsを意識した学習を行うなど、学校給食と食育を基本に据えながら、地域社会との連携を重視した食育活動を行っています。県下でも新しい取り組みを率先して実行することで、保護者や生産者などとの交流を通して活動を社会へ広げ、浸透させる努力をしてきました。また、私は栄養教諭として積極的な情報発信を行い、HP・新聞・テレビ・ラジオ・セミナー・地域情報誌などで広報することを重視してきました。
全国学校給食甲子園で静岡県初の特別賞を受賞
地域の食材や静岡県が日本一を誇る食材、有機野菜を使用した給食を本大会に応募し、令和2年度、令和3年度に静岡県代表に選出されました。令和3年度の第16回大会では、全国ベスト12に選出され、静岡県で初の特別賞を受賞しました。
地域と連携した食に関する指導
小学部はみかん農家の協力の下、毎年みかん狩りを行っています。栄養教諭がみかんについての授業を行い、その後児童が収穫してきたみかんを給食に提供しました。中学部では地元の茶農家を講師として招いた授業を行いました。また、富士市・富士宮市の特産物であるニジマスやシラス、牛乳などについて調べるため、栄養教諭が特産物について授業を行ったり、生徒が地元の養鱒場や牧場を見学しました。高等部は地元農家の協力の下、野菜を栽培し、収穫した野菜は給食で使用したり、地域で販売を行ったりしています。採れた種は後輩や地域へ引き継いでいき、持続可能な農業を行っています。地元の食材や授業で学んだ特産物は給食でも提供し、さらに児童生徒の理解が深まるようにしています。また、野菜作りでお世話になった方々と生徒が会食を行い、感謝の気持ちを伝えて楽しい授業を展開できました。
令和4年度文部科学大臣優秀教職員組織を受賞
富士特別支援学校の地域との連携や食育、給食の取り組みが、「三体育、保健、給食指導」の実践分野で令和4年度「社会に開かれた教育実践奨励賞」を受賞しました。
4月から勤務している、静岡北特別支援学校でも、子どもたちに安全安心でおいしい給食を提供し、給食や食育を通して、静岡県の食と農の発展に貢献していきたいと思います。
実践NOTE519は以上です。
実践NOTE520
子どもが自分ごととして考え、自分自身をより深く見つめ直す道徳の授業作り
島田市立島田第二小学校
教諭 小林 祐基
はじめに
本校では、よりよく生きるための道徳性を養うために、以下の3つの手立てを行い、道徳教育の充実を図っています。
授業実践
(1)ねらいの明確化
ア 教材研究の段階で、子どもの実態に合った価値項目を見出す
学年内では、それぞれの学級に在籍する子どもの実態が異なることから、実態を踏まえ、同じ教材で異なるねらいの授業実践を行いました。実態をもとに、教材を見つめ授業づくりをすることで、教員がねらいを明確にすることができました。
イ 子どもが自分ごととして考えるために、授業展開を工夫する
「事前アンケート」を用いた実践では、アンケート結果を導入時に提示し、問題を自分ごととして捉えるきっかけをつくりました。これらを、展開終盤や、終末のふり返りで活用し、今後の自分の在り方を具体的に考えました。また、「本当にできる?」「今の自分たちはどうなの?」といった問い返しを活用することで、より自分ごととして考えることができました。
(2)思考を深めるための中心発問
教材から抜け出し、一般化した問いを中心発問に設定しました。物語の登場人物についてではなく、「決まりを守ることはなぜ必要なのか?」「自信をもつことはなぜ必要なのか?」など、一般化して自分の生活に結びつける発問をしました。そうすることで、自分自身の経験をもとに話したり、これからどうしていくべきかについて、より切実感を持って考えることができました。
(3)自己のふり返りの充実
終末におけるふり返りの時間も大切にしました。何について、どのような視点でふり返ればよいのかを理解できるように、4つの視点を提示しました。(右の写真参照)この視点により、今後の生き方について考えるふり返りとなっています。
おわりに
「道徳の時間が楽しい。」「いろいろな人の意見を聞けておもしろい。」といった声が子どもたちから聞こえてきました。道徳の教材を「遠い世界の物語」ではなく、「身近な自分ごと」としてとらえることで、子どもたちはより深く自分自身を見つめ直すことができました。
実践NOTE520は以上です。
このページに関するお問い合わせ
教育委員会教育政策課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3168
ファクス番号:054-221-3561
kyoui_seisaku@pref.shizuoka.lg.jp