Eジャーナルしずおか第254号(抜粋)令和4年12月発行
学校広報プロジェクト第3弾!
教育委員会事務局の広報プロジェクトチーム「広報PT」が、10月22日に開催された実学チャレンジフェスタを取材しました。ブースに参加していた生徒に3つの質問をしました。
- どんな魅力のある学校か
- 今どんなことに取り組んでいるか
- 入学を考えている中学生に向けて一言
磐田農業高校
- 磐田農業高校では農業に関する色々な体験ができ、様々な知識と技術を学ぶことができるところが魅力。
- 生産科学科ではパンジー等の草花の苗を育て販売したり、フラワーアレンジメントの授業を行ったりしている。フラワーアレンジメントを制作から片付けまで60分でできるように練習している。今回は20ある型のうちそれぞれ1つずつ披露した。
- 学校生活がとても楽しいので是非磐田農業高校に来てください!
浜松城北工業高校
- ロボットに関連した科目を新設し、協力企業と連携して授業を行えることが魅力の学校です。
- マイスターハイスクールの指定校となっており、企業のエンジニアから常に先端の技術を学ぶことができます!また、技能検定などの資格も取れます!
- 部活動でエコラン(消費燃料の少なさを競うレース)を行うなど、普通科高校にない部活動もあります!興味のある方は是非浜松城北工業高校に!
島田商業高校
- 島田市の商店街や地元企業と連携し、商品開発や販売、イベントの企画など色々なことを行えるのが魅力です。
- 地元企業の人と会って話しながら、新しい商品を開発する授業を行っています。自分のアイデアが形になっていくことが楽しいです。
- 卒業後に生かせるスキルを学ぶことができ、商業系の役立つ資格が取れます。就職希望の人はおすすめです!
小笠高校
- 一番の魅力は総合学科であること。入学後、すべての系列の授業を体験し、自分の好きな道を選ぶことができ、やりたいこともきっと見つかる。
- 「課題研究」で芽キャベツの探究を進めている。苦手な人でも食べられるように加熱時間など試行錯誤を繰り返してレシピを作成している(実は静岡県の芽キャベツ生産量は日本一)。
- たくさんの系列があるので、自分の興味のあるものが必ず見つかるはず。まだ将来の夢が決まっていない人ほど、安心して小笠高校に来てほしい。
浜松江之島高校
- 県内でも数少ない、芸術科がある学校。音楽や美術に関連したコースの中から好きなコースを選んで専門的に学ぶことができる。
- 2年生は浴衣の制作、3年生は修了制作に取り組んでいる。難しい作業が多いが、その中で新たな発見があり、他の作品に取り入れるためのアイディアを得ることもある。
- 江之島高校は芸術を専門的に学べる学校。芸術に興味がある中学生、芸術を深く学びたい中学生は、ぜひ浜松江之島高校に入学してください。
磐田北高校
- 福祉科併置校として、福祉に関して専門的に深く学ぶことができることが魅力。個人的に「生活支援技術」の授業が面白いと感じている。
- 福祉施設で、週1回の実習を行っている(2年生)。学校での学習が、実際の場面で確認できる。
- 「介護福祉士国家試験」合格に向け、必要な勉強ができ、自分が関心のあることに取り組めるので、毎日の学校生活が楽しい。
ぜひ、磐田北高校への入学をお待ちしています。
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電話054-221-3674・3134
メールkyoui_seisaku@pref.shizuoka.lg.jp
実践NOTE505
特別支援学級でおこなう「生・性の学び」
御殿場市立富士岡中学校 養護教諭 平野祥子
特別支援学級でおこなう性に関する指導の計画
本校は、通常級16クラス、特別支援学級が4クラスの全20クラスの中学校です。特別支援学級における性に関する指導を検討した際に、1.正しい人との距離感を学ぶ、2.どんな人も被害者にも加害者にもなりうることを知った上で行動する、3.相手の気持ちを考えて行動をするという3点を中学校卒業までに身につけたい力として設定しました。
想像を超えた生徒の反応
一回目の授業として、第二次性徴に伴う男女の身体のちがいから、命のもとになる精子と卵子にポイントを絞って授業を行いました。はじめに、目に見える体の部位と見えない部位のそれぞれの働きを確認し、次に、男性器と女性器の違いについて学ぶ予定でした。人のイラストは柔らかなものを用意しましたが、プリントを配るや否や、顔を伏せて大泣きしている生徒がいました。その生徒ばかりか、机間巡視をしていると、イラストのプライベートゾーンを塗りつぶしたり、付箋をはりつけて隠したりする生徒の姿がありました。視覚刺激に対しての生徒の反応について、授業者として十分に想像しきれていませんでした。その日の生徒たちの感想には、「きもちわるかった」「小学校の頃にも同じような勉強をしたけど、骨格がしっかりするようになるのは知らなかった」「大事なところだけど、みせたくないところもある」とありました。小学生の時にも見ているから大丈夫だろうし、中学生として、性についてきちんと教えたいという独りよがりな気持ちが招いた失敗でした。
失敗からの学びを活かす
二回目の授業では、受精直後の受精卵から胎児になるまでのいのちの歩みについて学習しました。前回の授業で大泣きした生徒には、事前に授業内容を伝え、その上で授業に参加する意思を確認しました。受精卵が胎児になり、そして出産する過程を学びながら、「精子が卵子の近くにいけるのはなんで?」「お父さんとお母さんって、からだが別なのにどうやってくっつくの?」「私知ってるよー」など、生徒は思ったことを口々にしていました。振り返りプリントでは「出産まで色々な成長があったんだと思った」「赤ちゃんが好きだから色々なことを知れて楽しかった」「赤ちゃんかわいいね!私は○○くんと結婚したいです!」と、書かれていました。
今後の生活につなげる
私の願いは、生徒が身体のしくみを学習した上で、自分と相手を思いやった行動の選択ができるようになることです。特別支援学級の生徒たちは、捉え方、感じ方が一人ひとり違うので、集団指導としての難しさがあります。取り組みについては始まったばかりですが、社会の動きによっても変化している「生・性の学び」について、養護教諭という専門性を活かして正しい情報を伝え続けたいと思っています。
実践NOTE505は以上です。
実践NOTE506
つながる広がる続けるまとめる伝える
「交流籍」を活用した交流及び共同学習
静岡県立藤枝特別支援学校 教諭 神原秀晃
本校は、昭和61年の開校で、学区は県中部の藤枝市、焼津市、島田市、川根本町です。今年度小学部136名、中学部74名、高等部132名が在籍(9月現在)し、教職員約200名の体制で教育活動を行っています。
つながる
今年度の「交流籍」を活用した交流及び共同学習(以下、「交流籍」交流)の参加率は、小学部68%、中学部53%です。個人記録表を用い、交流内容や日程、目標、役割分担等を決めるところから、つながりが始まります。中学部では、保護者からの一言を添えた『交流たより』を作成し、交流に役立てました。
- 「交流籍」とは、“県立特別支援学校の小学部及び中学部に在籍する児童生徒が、居住する地域の小学校又は中学校に置く副次的な籍”のことです。これを活用して、居住する地域の小・中学校で交流及び共同学習を行います。
広がる続ける
「理科の実験をやったことがとても達成感があったようで、帰宅後も実験のことを何度も話していました。」との感想を保護者からいただくなど、児童生徒の興味関心が広がる機会になります。
「交流を続けることは、相手を考え、一人一人の思考を深め、分かりやすい授業の展開は、互いの児童生徒の学力の向上にもつながる」と考えています。限られた時間の中で、目標を押さえた内容が求められますが、創意が生かせる面白いところです。
まとめる伝える
事後の評価は、担当同士でまとめ、個別の指導計画へ反映します。中学部では、学部PC掲示版や、交流日記で内容を伝えます。
終わりに
保護者からは、「交流を続けたおかげで、登校時に挨拶してくれるようになった」、「出会ったとき、言葉を掛けてくれるようになった」との意見をいただいています。交流校の生徒からは、「いろいろなことが分かりました。家族に伝えたいと思います。」などの感想が寄せられました。交流校の担当からは、「普段からの活動が、地域で生きるという願いにつながる。」、「授業数確保と学習内容の難しさがある。」との意見をいただきました。こまめに、情報発信することも課題です。地道に、つながる広がる続けるまとめる伝える「交流籍」交流を実践していきたいと思います。
実践NOTE506は以上です。
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