外国人材の「第二の故郷」創出に向けて -川根本町において交流事業・クリケット大会を実施-
少子高齢化に伴う人口減少は日本全体の課題ですが、本県でも2050年には人口が約282万人(2020年県内人口の77.7%)※となり、労働力不足が深刻な問題となることが予想されます。
一方で、県内の外国人住民数は約10万6千人(令和4(2022)年12月時点)と、コロナ禍を経て増加傾向にあり、今後、働き手、地域の一員として、ますます外国人住民の存在が重要になっていく見込みです。
※【参考】日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)
こうした中で、県内で暮らす外国人の皆さんが居住する地域に愛着を持ち、地域で活躍いただけるような環境を整えるため、県では、令和4(2022)年度から「外国人材のための第二の故郷」創出支援事業を実施し、川根本町をモデル地域として地域住民と外国人住民の交流事業等を開催してきました。
交流事業は、地元の伝統芸能や外国料理教室、スポーツといった、実際に身体を動かしながら、交流を深められるものとしています。
特に、スポーツの分野では、同町にサテライトオフィスを構えるゾーホージャパン株式会社のインド人社員等の皆さまに協力いただき、インドの国民的スポーツ「クリケット」を通して、地域住民の皆さまと活発に交流いただいています(地域住民向け体験教室や小学校・高校での授業)。
私も先日、同町で開催されたクリケット大会に参加しました。最初は地域住民も外国人住民も初対面の方同士緊張気味でしたが、プレーを通じて徐々にお互いの名前を覚えたり、良いプレーをした人へ声かけをしたりと、打ち解けていく姿を見ることができました。
言葉の壁を越えて異なるルーツを持つ人と一緒に何かに取り組む、多様な文化や価値観に触れる、という経験は、子どもたちはもちろん、大人にとっても、新しい発見や良い刺激が得られ、自身を省みるきっかけにもなるのではないでしょうか。住民同士の交流が活発化すれば、地域全体が明るく元気になり、新たな試みやアイデアが生まれるかもしれません。
こうした交流イベントは、県内市町や国際交流協会などが主体となり、各地で開催されていますので、県民の皆さまにはぜひ、地域の異文化交流イベントへ参加いただき、同じ地域に住む外国出身の皆さんの文化やそれぞれの人柄を知り、お互いへの理解を深めてほしいと思います。
今後も、本県の外国人住民の皆さんに「第二の故郷」として静岡県に愛着を持ち、活躍いただけるよう、取組を進めていきます。
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