モンゴルとの外交関係樹立50周年

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1047801  更新日 2023年1月30日

印刷大きな文字で印刷

新型コロナウィルスの感染により、これまでの日常と異なる生活を強いられて3年が経とうとしています。外国に出掛けて対面で交流することが難しいため、私達地域外交局の職員もオンラインによる交流に活路を見いだしてきました。このように人的な交流が制限される中、静岡県のことを気にかけ、積極的に本県に交流を働きかけてくれた国があります。2022年、日本との外交関係樹立50周年を迎えたモンゴルです。以下、簡単に交流の概要を御紹介いたします。

写真:モンゴル国と静岡県の交流の足跡

1 モンゴル政府からの義援金の贈呈

本年9月に発生した台風15号による本県の被害に対し、11月にモンゴル国政府から10万米ドル(約1,460万円)の義援金が贈呈されました。義援金は、11月18日開催の「令和4年台風第15号災害静岡県義援金募集・配分委員会」の決定を受け、他の義援金と合わせて市町を通じて被災者に配分されます。

これは、9月に来日した同国首脳が本県の被害を知り、贈呈を決定したものです。本県は2011年にドルノゴビ県と友好協定を締結しているほか、それが契機となり、他の県(セレンゲ)との農業交流、また省庁との覚書に基づきスポーツ等、多くの分野で交流が進展しています。これまでの本県とモンゴルとの交流が本国で評価され、互いの信頼関係が強固なものになっている証だと思われます。この場をお借りして、モンゴル国の関係者に厚くお礼を申し上げます。

2 モンゴル国立馬頭琴交響楽団演奏会静岡公演

2022年12月17日(土曜日)、焼津市の大井川文化会館ミュージコにて、県内では初となるモンゴル国立馬頭琴交響楽団演奏会が開催され、ほぼ満席の800人近くの方々がモンゴルの伝統遺産・音楽を堪能しました。馬頭琴交響楽団は、設立後30年、モンゴルの伝統的民族文化を紹介する目的で、世界各国で公演活動を行っています。日本の公演が一番多いのですが、今回、日本・モンゴル外交関係樹立50周年記念事業として、静岡県が初めて公演の地として選ばれたのは大変光栄で、やはり本県と焼津市をはじめとする県民の方々のこれまでの交流が評価されたものと考えています。

ある国の文化を理解するには、その国の音楽、舞踊等に触れるのが一番であると言われます。今回、楽団を日本の国民に紹介することを発案し、日本公演を主宰されたのは、長年モンゴル国名誉領事を務め、現在モンゴル国文化大使の佐藤紀子さんです。楽団員にとっては母親的な存在であり、公演の際には、馬頭琴、琴等の民族楽器の特徴を団員ともども紹介されていました。焼津での公演終了後、「素晴らしいお客様と運営に感謝します。こうした出逢いで団も成長していきます。」とのお言葉をいただき、大変嬉しく思います。楽団員も他の公演地を上回る静岡のモンゴルとの交流熱の高まりを感じていただいたものと察します。また、焼津市では子供たちが馬頭琴を練習しているとのことです。公演終了後、市内の小学生の女の子が代表して指揮者に花束を贈呈したのが印象的でした。

演奏会の写真
演奏会の様子

3 3年振りに高校生交流が復活

本県では、友好協定を行っているドルノゴビ県知事から高校生の相互交流の提案を受け、2012年度から実施していますが、新型コロナウィルスの感染拡大により、ここ2年間は対面の交流を見合わせていました。10月に日本の水際の入国制限が緩和されたことから、モンゴルの高校生39人が12月12日から1週間来静しました。滞在中は、静岡城北高校や吉原高校等県内の高校生との交流を深めたほか、茶の都ミュージアム、うなぎパイファクトリーなどの施設を見学しました。これまで、モンゴルから329人、静岡県から165人が参加した一大プロジェクトで、両国の文化の理解促進につながっています。

参加したモンゴルの高校生からは、「同世代の友人と対面で会うことで、お互いの国のことを良く知ることができた」などの声が聞かれ、対面交流の重要さを改めて感じたところです。

写真:高校生交流の様子
相互交流を行う高校生

モンゴルは、1990年代初頭に民主化への舵を切ってから、日本との関係を深めてきました。11月末には、フレルスフ大統領(若い頃日本の家庭でのホームステイ経験があり、人と人との交流の重要性を説いています。)が来日し、政府要人と懇談しました。その中で、両国は、自由、民主主義、法の支配といった普遍的価値を共有する戦略的パートナーであることを確認しました。静岡県はモンゴルと交流して約10年、地方自治体間の交流にとどまらず、モンゴル国政府の協力を得て、国内においてモンゴルとの交流を推進するフロントランナーとしての役割を果たしてきました。これまでの文化、教育の交流で培った信頼関係を踏まえ、例えばモンゴルの青年が日本の企業や施設で働きやすくなるような環境整備を整えるなど、今後相互に恩恵を享受できるような関係を築いていきたいと思います。

このページに関するお問い合わせ

知事直轄組織地域外交局地域外交課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3066
ファクス番号:054-221-2542
kokusai@pref.shizuoka.lg.jp