第4回人もまちもWELL-BEINGを目指して
藤枝市の大慶寺 大場唯央さん
こんにちは静岡県中部地域局です。
地域活動に取組む方々にスポットを当て、地域と関わるようになったきっかけや活動内容について、中部地域局の職員がインタビューし、みなさんに情報をお届けします。
第4回となる今回は、藤枝市を拠点に魅力的な活動されている大慶寺住職の大場唯央(おおばゆいおう)さんにインタビューしました。
住んでいるところを好きにならないと!
お寺の三男坊だったので、お寺を継ぐ予定ではなく、東京の大学に進学しました。ところが、いろんなご縁で僧侶になることになりました。
始めた数年は東京で活躍している大学時代の友達のとの差を感じつつ、東京と藤枝を比較してしまっていましたが、今住んでいるところが好きじゃない限り幸せにはなれないと気づき、地域の活動を始めました。
地域のために提供できるお寺の価値とは?
もともと地域に関わる仕事がしたいという思いがあったわけではありません。
お寺が地域の中で歴史を育んできた以上、持続可能な地域社会のために、お寺や僧侶がどんな役割が担えるか、「やりたい(=will)」というよりは「やらなければいけない(=must)」に近いですね。
協働し、飛び出していくお坊さん
現在の活動は様々です。まずはお寺の住職。そして、蓮華寺池公園などのリノベーションや藤枝おんぱくのサポートをしている一般社団法人SACLABOの理事。藤枝市陶芸センターの取締役。そして一般社団法人andon代表理事など。
お坊さんと別の仕事をしてるというふうに思われがちですが、僕としては「お坊さんとして」全ての活動をしています。
お寺の外でも活動でも他の組織と協働して、活動できるようにする体制を整えようと思い、設立したのが、先程出てきた一般社団法人andonです。
andonでは、宗派に囚われないお坊さんとしての活動をしています。グリーフケアや終活、生老病死のトータルケアなどができるお坊さんになりたいなと思っています。
例えば、今行っていることは、介護カフェという対話の場です。介護している側が日々感じてることを吐露したりシェアしたり出来る場を提供しています。
今後は病院や介護施設等で傾聴の活動をしていき、ケアをしていきたいと思っています。終末期の方やそのご家族から話しを伺うだけでなく、医療従事者や介護職員などの悩み、苦しみなども聞いてあげられたらと思います。
また、一般の会社でも、ただ雑談をするだけ、お話を伺うだけ、というような活動もしていきたいです。
人もまちもWELL-BEINGを目指して
例えば、蓮華寺池公園周辺はデイタイムの利用はあるけど、夜間や朝の利用が少ないため、銭湯があればいいと思っています。
銭湯ができれば、ゲストハウスや民泊、飲食店などの需要ができるのではないでしょうか。
また、一人住まい年配の方が増えてきています。その方が一人のためにお風呂を沸かすのは大変なので、銭湯があれば、お風呂に入って、コミュニケーションとって、帰宅する、というライフスタイルもできるようになります。こういった生活のほうが時代に適していると思います。
のちのち、お坊さんを引退したら、銭湯の番頭をして交流をしながら地域の人々のWELL-BEINGを整えていきたいと思っています。
WELL-BEINGとは「健康」に近い言葉で、心理的にも社会的にも良い状態のこと。お坊さんのそもそもの役割には、人々のWELL-BEINGを整えたり養ったりするファシリテーターというものもありました。
「まちづくり」も地域のWELL-BEINGといってもいいでしょう。そう考えると、お坊さんは「WELL-BEINGファシリテーター」としてまだまだ活躍の場があると考えています。
リレーのバトンは焼津市の伊藤知美(松葉畳店)さんへ
伊藤さんは焼津市にある畳屋さんで、イ草を使った素敵な雑貨を作っています。お寺で扱っている御朱印帳も手掛けています。
大場さんから伊藤さんへ一言「これからもチャレンジし続けてください!」
このページに関するお問い合わせ
中部地域局地域課
〒426-0075 藤枝市瀬戸新屋362-1 藤枝総合庁舎2階
電話番号:054-644-9102
ファクス番号:054-645-1152
chubu-chiiki@pref.shizuoka.lg.jp