しずおか文化財ナビ 赤門上古墳
- よみ
- あかもんうえこふん
- 指定区分、指定種別
- 県指定/記念物 ・ 史跡
- 指定日
- 1979年11月19日
- 員数
- 1基
- 所在地
- 静岡県浜松市浜名区内野643
- 一般公開有無
- 有
- 駐車場の有無
- 無
- 公開情報
- 随時
文化財の説明
【指定資料】 全長56.3m、後円部径36.2m、後円部高4.9m、前方部幅14.7m、前方部高1.15m、古墳時代前期
三方原台地の最東端、標高約35mの丘陵上に立地する内野古墳群の中核をなす前方後円墳である。前方部は低く狭く古式の特色を示している。後円部には木棺直葬によるものとみなされる内部主体があり四神四獣鏡、銅鏃、管玉等が発見されている。本県における古式古墳の稀有な一例に属するものである。
【紹介資料】 赤門上古墳は、天竜川によって形成された沖積平野を見渡せる浜北市内野の舌状に延びる台地の端に築かれた後円部を北に、前方部を南にした前方後円墳である。全長56.3m、後円部径36.2m、高さ4.9m、前方部幅14.7m、高さ1.5mの規模で、わかりやすくいえば前方後円墳の後円部分が大きく、前方部分の幅が狭く高さも低い古墳で、これは古い前方後円墳の特徴である。
昭和36年には、静岡県立浜名高等学校史学部によって発掘調査が実施された。
後円部にあった主体部(埋葬部分)は全長5.5mの割竹形木棺であり、材質はクスノキで、直径1m以上の大木を縦切りにしたもので、この木棺の支えとしたのか、木棺の北端にはコの字に粘土をまき、木棺の内部は朱で塗られていた。
出土遺物は、三角縁四神四獣鏡、鉄剣、直刀、鉄製斧頭、鉇、刀子、不明鉄器、銅鏃、鉄鏃、碧玉製管玉が発見されている。三角縁四神四獣鏡や銅鏃は古い時期の古墳しか出土しない遺物である。
このように、赤門上古墳は前方後円墳の形態が古いことや、出土遺物からも古墳時代前期(4世紀後半)に造営された古墳であることがわかっている。
赤門上古墳から出土した三角縁四神四獣鏡の同笵鏡は、京都府椿井大塚山古墳、奈良県佐味田宝塚古墳、兵庫県吉島古墳、滋賀県雪野山古墳から発見されており、赤門上古墳の被葬者は畿内地域との関係があったと考えられる。
(静岡県教育委員会1998『静岡県文化財ガイドブック 原始・古代の史跡』より)
※指定資料と紹介資料で古墳の規模が違う
地図情報
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