しずおか文化財ナビ 鰐口 至徳二年の陰刻銘あり

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ページID1021465  更新日 2023年11月4日

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写真:鰐口 至徳二年の陰刻銘あり

よみ
わにぐち しとくにねんのいんこくめいあり
指定区分、指定種別
県指定/有形文化財 ・ 工芸品
指定日
2021年4月2日
員数
1口(いっこう)
一般公開有無
公開情報

所有者情報

  • 浜松市
  • 〒430-8652 静岡県浜松市中区元城町103-2

指定内容

この鰐口は、鋳銅製(ちゅうどうせい)で、表裏とも圏線(けんせん)により、内側から撞座区(つきざく)、内区(ないく)、銘帯(めいたい)に区分され、銘帯には銘文が陰刻される。鋳造状態、遺存状態、共に良好である。
銘文から、この鰐口は、至徳(しとく)二年(1385)に、国土豊饒、子孫繁昌を願い、池田荘(現在の磐田市南部~浜松市東南部)内にあった若宮大明神に奉納されたことがうかがえる。
また、各区を巡る圏線がいずれも2条であること、礼拝(らいはい)時に打ち鳴らされる中央部の撞座区は無文であること、両側面から突出する目と目に続く唇(しん)は、共に突出が少ないといった形態的な特徴を持つ。本県における室町時代前期以前に制作された他の鰐口にも、共通する特徴を持つものがあり、銘文に示された時代と形態的な特徴からうかがえる製作時期は合致する。
本鰐口は、銘文の歴史資料的な価値を含め、本県における数少ない室町時代前期における優れた金工品として、当時の金工技術水準の一端を示す重要な資料である。
【法量】面径22.4cm、厚さ9.6cm、重さ4.095kg
【銘文】銘帯右:奉寄進遠州池田庄□□□松尾末社若宮大明神依氏神□座鰐口一
銘帯左:右志者天長地久国土豊饒為子孫繁昌也至徳二年乙丑十月一日□沙弥□□敬白
県指定有形文化財指定基準
工芸の部2

このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部文化局文化財課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3183
ファクス番号:054-250-2784
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