先輩職員の声 矢崎 祐美
矢崎 祐美
所属 文化・観光部スポーツ局ラグビーワールドカップ2019推進課
職種 行政
入庁年 平成21年度
※掲載している職員の所属や業務内容は、平成30年11月現在の情報です。
これまでの職務経歴と、そこでどのようなエピソードがあったか具体的に教えてください。
- 平成21年
- 静岡土木事務所
建設業許可や工事等の契約支払事務を担当しました。県民の方や事業者と直接接する機会が多く、窓口業務の基本や公務員として仕事をする上で必ず必要となる契約事務の基礎について学ぶことができました。 - 平成23年
- 経営管理部財務局管財課
県有財産を利活用する班として、県の収入をできるだけ多くするため、不要になった県有地を売却する不動産業のような業務を行っていました。境界の問題や埋設物の処理など、様々な問題をクリアするのは一苦労ですが、その土地を小さな子どもがいる家族が購入して、一軒家が建ったのを見たときはやりがいを感じました。同時に、初めての本庁業務の中で、常に「県」という組織としてどういった判断を行うべきか、根拠法令は何か、という視点で考える大切さを学びました。 - 平成25年
- 岩手県山田町へ派遣(危機管理部危機政策課)
東日本大震災の被災地に派遣され、防災行政無線の復旧工事や地域防災計画の改定業務などに従事しました。防災行政無線については、町内アナウンスも担当しており、熊の出没情報から津波注意報まで様々な放送を行うなど、貴重な経験をすることができました。震災当時のお話を職員や地域の住民の方々から聞くことができ、防災に取り組む上で重要な考え方や現場の意見を知ることができました。 - 平成26年
- 危機管理部危機情報課(静岡県地震防災センター駐在)
被災地で学んだことを生かし、防災啓発・防災教育に関する業務に従事しました。講演会や子供向け防災教室の開催など、自分で企画した内容が形になる仕事の面白さを知りました。また、センターの展示や体験をさらに強化するには何が必要かを検討するため、全国の防災啓発施設を調査しました。センター駐在中の2年間で、静岡大学で実施している防災フェロー養成講座を受講し、著名な講師の授業を受けながら、自らが設定したテーマを研究し、学会で発表したことも貴重な経験でした。 - 平成28年
- 知事公室秘書課
副知事秘書として、副知事室への来客対応や電話応対、その他副知事に関する庶務を行いました。大企業の社長や各方面で活躍されている著名人など、普通ではお会いできる機会のない方々と接する機会が多く、毎日が緊張の連続でした。知事と同様、副知事も数分単位でスケジュールが組み込まれており、常に県政の重要課題が目まぐるしい早さで協議されていて、決定事項が次の日には新聞の一面になるということも少なくありませんでした。秘書はあくまでも副知事が仕事をしやすいように環境を整えるのが役割ではありましたが、そのような中に身を置いていただけで勉強になることが多くありました。
ある一週間のスケジュール
- 月曜
- 班内段取りミーティング
1週間にやるべき業務を班内で共有・確認 - 火曜
- 打ち合わせ
イベントの内容について事業者と打ち合わせ - 水曜
- 会議資料作成
次週の会議のための資料作成 - 木曜
- 局内協議
次週の会議の内容について局内で協議・資料確認 - 金曜
- イベント
ワールドカップPRブース出展・体験イベント開催
現在、どんな部署で、どんな仕事をしていますか?
2019年に静岡県エコパスタジアムで開催されるラグビーワールドカップ2019の開催準備や機運醸成の業務を行っています。私は主に、機運醸成に係るイベントやラグビー普及のための取組などを担当しています。また、県内の自治体や団体で構成される全県的な組織であるラグビーワールドカップ2019静岡県開催推進委員会に関する業務を事務局として行っています。
仕事をする上で日頃心掛けているのは、どんなことですか?
- 上司への「ほう・れん・そう(報告・連絡・相談)」を忘れないこと。
- 大きな声で仕事をする(なるべく周りの職員と情報共有をしながら仕事を進める)こと。
- 自分が納得して説明ができるまで考えること。
これまで仕事をしてきた中で、最もうれしかったこと、印象に残っていることはどんなことですか?
東日本大震災の被災地である山田町の総務課に行政職員として初めて派遣され、静岡県との仕事のやり方の違いや仮設住宅の寒さ、三陸のキツイ訛りなど、慣れるまでに大変なことも多くありましたが、それ以上にいろいろな経験をさせてくれた上司や同僚、取った魚や漬物をくれる仮設住宅のおばあちゃんなど、地域の方々に支えられて過ごすことができ、一生で忘れられない1年間になりました。職員の中には、家族を全て津波で失い、自分だけが残ったという方もいて、震災直後で複雑な気持ちを抱えながらも、町が前に進むために仕事をしている職員の皆さんの大変さを身近で感じ、災害で二度と同じ過ちを繰り返さないように何が必要かということを県の職員として真剣に考えるきっかけになりました。被災自治体への派遣は自分が県職員でなければできなかった経験であり、その後の人とのつながりや自分自身が成長する上でターニングポイントになったと思います。
県職員の仕事の「やりがい」「魅力」は何ですか?
県の職員は必ず異動があります。それまで全く関わることのなかった部署に異動することの方が多いと思います。異動したら新しい業務を覚えなければならないし、環境が変わり上司や同僚とも関係を一から築いていかなければなりません。ただ、その異動によって全く知らなかった世界が開けたり、新たな人との出会いがあります。私は今まで、どの職場に異動しても、尊敬できる上司や何でも相談できる同僚、考えつかなかったアイデアを持った民間や団体の方々など、それぞれに良い出会いがありました。また、様々な業務をこなす中で今まで自分の中になかった考え方や知識を得ることができました。県の職員は、県内各所で様々な分野の仕事に携わりますが、それらは仕事上のキャリアだけでなく、自分が生きていく上での「人としての幅」を広げてくれると思います。
これから入庁される方へ期待することはどんなことですか?
どんな仕事に対しても経験になると考え、自分から積極的に、前向きに取り組める方が求められると思います。また、社会から求められている公務員像も変化してきているため、様々な環境の中でも柔軟な考え方ができる職員が求められると思います。
これから目指す県職員像、今後やりたい仕事等をお聞かせください。
なかなか解決策が見つからない課題に対しても、アイデアや経験をもって、常に県民の利益になる方策を考えることができる県職員になれたらと思います。また、今後携わる業務の中で、自分の生まれ育った「静岡県」がどんな良いところかということを様々な形で発信できたらいいと思います。
終業後や休日の過ごし方について教えてください。
終業後は、職場の先輩や同期と食事に行ったり、ジムに行くこともあります。休日は、友人と旅行のほか、山登りやマラソン大会に出るなど、アクティブに過ごしています。
その他、特に伝えたいこと
2019年、静岡県エコパスタジアムでラグビーワールドカップが開催されます。2015年のイングランド大会で日本代表が南アフリカ代表に勝利した世紀の大番狂わせは誰しもが記憶に残っていることと思います。そんな感動を与える世界の一大イベントが静岡県で行われます。絶対に観戦しないと損です。チケットを購入してぜひエコパスタジアムに足を運んでください。静岡県全体でラグビーワールドカップを盛り上げましょう。
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