2018年度働き方改革先進企業(株式会社トライ・カンパニー)
保冷材を柱とする鮮度保持資材の製造販売
株式会社トライ・カンパニー
- 所在地
- 沼津市双葉町9-11-4
- 代表者
- 髙安るみ子
- 業種
- 保冷材を柱とする鮮度保持資材の製造販売
- 従業員数
- 総従業員数(常用雇用の非正規も含む)/66名(うち韓国支店10名)・男性/44名・女性/22名・60歳以上/1名・外国人/5名(ベトナム、パキスタン、ブラジル、ミャンマー、キューバ各1名)
- 取り組み
- 出荷量世界一を目指す私たちにとってごく自然だった“人材の多様性”|ダイバーシティへの取組みはいち早くスタート。現在5か国5名の外国人が、夢や希望を胸に活躍している。
ダイバーシティ(多様な人材活躍)推進の道のり
背景
スタートは20年以上も前
日系女性と結婚し、日本に移住したブラジル人を採用したのが20数年前。日本語もうまく話せなかったが、「澄んだ目が印象的だったから」という理由で採用。その真面目さとハングリー精神を高く評価し、現在では本社工場長、執行役員を務めている。
取組み内容
人柄重視の採用と積極的な現地採用
外国人採用において特別な基準を設けず、日本語が多少できなくても人柄重視で採用。海外進出においては、日本人技術者を出向させるより、現地採用をして育成し送り出す方が賢明ではないかという考えのもと、専務自ら海外を飛び回り面接、採用を行っている。韓国支店の現支店長も、軍服用ベストの保冷材について問い合わせたのをきっかけに入社した韓国人だ。
成果・変化
海外市場のさらなる展開
食品物流としての保冷材の認知度が低い国は多い。今後はフィリピンやベトナム、マレーシアへの展開を計画中。これからも、その担い手となる外国人雇用を積極的に行い、人材育成に努める。
外国人留学生を対象に工場見学を実施
食材の鮮度や温度保持のために保冷材を使うのは、日本では当たり前のこと。しかし、国外での普及率はまだまだ。入社2年目のホアンさん(ベトナム出身)も「ベトナムに保冷材は必要」と話し、いつか母国で起業することを目標に、機械操作やマーケティングなどを勉強しています。
ホアンさんのように、日本企業で働きたいと考える外国人も多く、留学支援を行う一般財団法人日本国際協力センターを通じ工場見学を実施。また、元ブラジル国籍で日本に帰化した工場長の清水さんは、自らの経験を伝えるため講演活動も行っています。
もともと、繁忙期には派遣会社から外国人労働者を受け入れることも多く、「外国人と一緒に働く」ということに違和感を覚える社員が少ない風土があると言います。社内研修でも、それぞれが自国の文化を紹介する機会を設け、価値観の違いを共有。お互いを認め合い成長し合える関係性の構築を図っています。
もっと学びたい、技術を身につけたい その意欲がほかの社員への刺激に
文化の違いに戸惑うのは、外国人であっても日本人であっても同じこと。生活習慣が異なるのは致し方ないものの、仕事上での誤解や勘違いは大きなトラブルを起こしかねません。そこで、品質保持のために作られた「製品規格書」も、「見ればわかるだろう」という前提を取り除き、規格の詳細までしっかりと理解をしているかを確認するようにしたところ、全体の品質保持力もアップ。PDCAを自然と回せる環境ができあがりました。総務チームのマネージャー菊地さんいわく、「外国人社員は、口を揃えて『仕事が楽しい』といつも笑顔」だそう。ホアンさんも「今日はこれを覚えた。明日はこれを覚えたい!」と仕事に対する欲求が強く、そのパワーは周りの社員にも刺激になっていると話します。
多角的な海外進出にこれからもトライ!
保冷材は「食品を冷やすもの」という概念を取り除き、医薬品やヘルスケア業界への国内需要の拡大にチャレンジを続けるトライ・カンパニー。同時に、業界内における海外進出のパイオニアとして、さらなる海外市場の開拓を進めるべく余念がありません。
「仕事にトライする精神があれば、国籍・性別は関係ありません。平等に雇用し仕事のチャンスを与えていたら、管理職の半数が女性という結果に。また、障がい者雇用も積極的に行っています」と語る髙安社長。これからもあくなきチャレンジが続きます。
担当者からひとこと
代表取締役社長 髙安るみ子
社名に掲げたように、外国人雇用は今思えば先代の「挑戦」でした。彼らの真面目さとハングリーさは、これからも良い刺激となり会社を支えていってくれるに違いありません。
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