2021年度働き方改革先進企業(イハラ紙器株式会社)
段ボール製造・販売
イハラ紙器株式会社
- 所在地
- 静岡市清水区長崎310
- 代表者
- 竹中武司
- 業種
- 段ボール製造・販売
- 従業員数
- 72名(男性55名/女性17名)
- 取り組み
- 女性社員の活躍で男性社員も活き活きワクワクに変身中!
取組のきっかけ
5か年の中期経営計画の方針として「女性活躍」、「ミドルシニア活躍」を掲げたが、具体的な進め方が分からなかった。男性主導だった工場で働く女性を増やすため、県のアドバイザー派遣制度を活用し、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定支援や、環境改善の具体的な取組、「えるぼし」や「くるみん」認定に向けた今後の準備体制についてアドバイスを受けた。
取組内容
重い物がある工程は男性が行うという意識が強かった製造部門に対し、積極的に女性を配属していく方針をトップから発信した。総務・営業・製造の事務職が「一つの事務所チーム」として協力体制を取りながら、製造部の男性管理職が「女性・ミドルシニア活躍推進室長」となり、女性の配属を進めた。
今まで業務を担当していなかった社員でも従事できるよう、各印版業者にイハラ仕様の印版作成を依頼し、共通化したことで作業が軽減した。このほか、印版室のレイアウト変更を提案し作業空間を広げ、扉が重く開閉に力が必要だった書庫ロッカーを使いやすいロッカーに交換するなど、ハード面でも女性の積極的な配属を進めた結果、男女ともに働きやすい職場となった。
人材育成に関しては、女性のパート社員を正社員へ転換し、女性社員では初めてフォークリフトの免許の取得も支援した。今では、機械オペレーターだけでなく製造部の女性社員のリーダー的存在として後輩指導を担っている。
また、家庭の事情で退職した女性をパート社員で再雇用し、家庭の事業を考慮しながら正社員へ転換後、管理職へ登用したり、営業部の女性管理職には「SDGs推進室長」を兼任させ、会社全体を見る力を養う機会を設けるなど、女性管理職の育成にも力を入れている。
成果・変化
印版を共通化したことで作業量が半分以下になり、男性にとっても働きやすい作業環境へ改善された。また、今までの「女性には無理だろう」という偏見が薄れ「これも任せられる」という意識へ変化した。職場改善が進んだことで、製造部門へ新卒の女性の応募が来るようになった。
男性の育児休業への理解を得るために社内研修会で概要を説明し、該当する社員に個別に説明したところ、5名中4名が取得した。男性の育児休業取得に対する理解が浸透したことで、それに伴う多能工化に繋がった。
今後の展望
今後も製造部や営業部において女性の採用を積極的に行っていく。女性の応募者を増やすために、働きやすい環境づくりと求職者への発信に引き続き取り組んでいく。
また、定年を60歳から65歳に引き上げたため、シニア層の戦力化を更に進めていきたい。
現在活躍している女性社員の中から、将来経営を担う女性初の役員誕生も目指している。
※従業員数、担当者の所属・肩書は2022年3月現在のものとなります。
このページに関するお問い合わせ
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