静岡県教育委員会

“ふじのくに”の未来を担う「有徳の人」づくり

森千尋さん(静岡英和女学院高校 2024年度留学 カンボジア)

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ページID1069108  更新日 2025年2月20日

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食事ビジネスを通して環境問題とジェンダーギャップを解決する

留学情報

留学国
カンボジア
期間
令和6年8月4日〜令和6年8月20日

探究活動のテーマ

食事ビジネスを通して環境問題とジェンダーギャップを解決する

留学の概要

現地の様子

今回私はカンボジアに2週間滞在しました。女性起業家であるラミーの元で今回インターンをしました。ラミーは環境や女性問題に配慮した社会的企業を経営している。私はそこ彼女の会社について知ることができました。ラミーは女性の成功や、学生の進学の援助をしてあげたいと言っていました。実際に従業員の80%が女性であり、75パーセントが学生だ。学生が学校に行くことができるように金銭面な援助をしていい。自分の利益だけではなく、世界全体で取り組むべき女性の社会進出の問題や、教育問題の解決に取り組んでいる。また、ラミーのお店では環境に配慮して70%環境にエコなものを使って商品の提供をしている。献立の工夫は時間がない中でも健康的で、美味しいものを食べてもらいたいと言っていました。そのことを聞いてラミーのお店は環境にも人にも優しく、温かい店だと感心た。そして、私はインターン中に地元静岡のことも紹介しました。静岡のお茶とミルクを使った地元のお菓子を説明とともに配りました。

留学して良かったこと

現地の様子

社会的企業のインターンシップ先は都会で、また豊かな生活をするラミーの一家の暮らしをみせてもらいました。そして郊外のシングルマザーの一家(母と兄弟)が普通に暮らす家で生活させてもらいました。全く異なる2つの世界を同時に体験することができたのはとても幸運でした。それ以外にもいろいろな家庭を訪問することができました。
もちろんまったく日本とは異なる環境で生活するので、ストレスを感じることはありました。そのストレスに慣れることで、自分が強くなったことを感じます。自立に近づいたのかもしれません。日本の生活ががどれほど快適で、楽なのかを実感しました。これは両親が守ってくれているおかげだと思い、感謝するようになりました。
今回の留学を通じて、人間性が豊かになったと思います。異なった環境で、異なった人々と生活するためには、いろいろなことに気を配ることが必要でした。単なる旅行では経験できないことばかりでした。目標をもって行動することは、自分を成長させることだと思いました。

留学中に苦労したこと

私が留学中に困ったことは、英語力が不足していて、コミュニケーションがうまく取れなかったことです。何かを断るときも、はっきり伝わらなかったり、ただ断るだけなく、感謝を伝えたいときに、言葉がつながらずに、うまく伝えられなかったことが度々あった。気持ちが焦ってしまって、言葉が出なかったです。たいていは定型的な表現で乗り越えられるはずなのに、それができなかったのは、会話の練習不足としか言えません。知っていることとできることは違うのがよくわかりました。会話は実践力だと毎朝聞いているラジオ英会話で言っている意味が実によくわかりました。
それ以外には本当にみんな親切でよい人ばかりで、困ったことはありません。

留学で一番印象に残っていること

活動の様子

インターンはカンボジアの首都プノンペンの官庁街などの店舗で行ったので、英語で会話をしていました。しかし主に午前中のインターンから、お世話になっている家に戻ると、「ジャポン」「ジャポン」とたくさんの知らない人からフレンドリーに話しかけられたことが印象に残ってます。日本では知らない人に話しかけられることはないからです。みんなクメール語で話かけてくれるので、何を言っているのかはあまり理解できなかったが、クメール語の単語を一つ一つ教えてくれる同年代の女の子もいて、とてもうれしかったです。近所ではバレーボールを一緒にしたり、言葉が通じなくても友達になれると思いました。
海外に行くと確かに見た目の違う人が周囲にいることになる。そこでは、日本人の顔はキレイだとか、肌がキレイとか白いとかたくさん褒められて自己肯定感が自然に上がるすごく新鮮な体験をした。普段は日本人であることを意識していないが、こういうときは日本人であると強く感じることができました。
私のホストマザーは兄弟が多く、小さい頃はまだ内戦後の混乱が続いていたので、みんな貧しく、食べ物に困ることが多かったと教えてくれました。一番上のお兄さんがいろいろ努力して、妹であるホストマザーを大学に行かせてくれて、今では普通の生活ができるようになったということです。自分たちが貧しいときに住んでいた薄暗い通りの中にある家の辺りに連れて行ってくれたのだが、そこでは子供達が狭い路地で元気に遊んでいました。そこに行ってみて、ホストマザーの経験した苦しい時代でも、きっと楽しいことがあったのだろうと思いました。多くのカンボジア人は貧しいかもしれないけど、それでも素敵な笑顔で接してくれました。日本人はもっと経済的に豊かかもしれないけど、あんなにフレンドリーで素敵な笑顔は、あまり見られないです。

留学経験を活かして、今後やってみたいこと

カンボジアでは賃金が低いことが社会問題の一つであるが、日本と同様に社会のいろいろな点で男女の格差、ジェンダーギャップが大きいと言われる私は今年の留学後に、静岡県の英語のスピーチコンテストで男女間の賃金格差について取り上げて、入賞することができました。社会問題の背景を考えなければ、いろいろな問題が複雑に入り込む社会問題は解決できないのだろうということも今回の留学で学びました。世界各国でもジェンダーギャップは存在していると思うが、それぞれ異なった社会背景、歴史が異なるのだから、対応方法も異なるだろうと思います。世界を巡って、いろいろな見解を学びたいです。

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