あっせん事例(詳細)団体交渉の促進23
賃上げについての会社の団体交渉への誠実な対応を求めて、あっせんを申請した事例(労働組合と会社の間のトラブル)。
申請者
労働者側
事案の概要
A労働組合は、翌年度の賃上げについて、B社に対し要求書を提出し交渉を開始したが、団交を10回以上重ねても妥結しなかった。A労働組合は、交渉の長期化は、社長の交代により団交への対応が不誠実になったからであるとして、誠実な交渉を求めてあっせんを申請した。
労働者側の主張
B社の回答は、不的確かつ説明が不十分であり、団体交渉への態度が不誠実である。
使用者側の主張
当年度の賃上げ交渉も妥結せず、決算も確定していない時期に要求書を出されても回答できない。前社長の時は、組合も譲歩し妥結が早かった。
結果 【解決】
第1回あっせんでは、両当事者間の主張の差は大きく、溝はなかなか埋まらなかったが、双方とも早期に解決したいとの意向を持っていたため、自主交渉を促すとともに、あっせんを再度開くこととした。自主団交においても、一部合意ができなかったため、第2回あっせんでは、あっせん員が両当事者の主張や状況を詳しく聞き取り、それを相手方に丁寧に説明し、粘り強く理解を求めていった。その後、期日外に、賃上げ等について合意した旨の協定書(写)及び解決報告書がA労働組合から提出され、解決に至った。
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