石見富士［三瓶山・佐比売山］

エリア

中国・四国エリア

名称

石見富士［三瓶山・佐比売山］

読み

いわみふじ［さんべさん・ さひめやま］

標高

1,126m

地域

島根県大田市

国引き神話が伝えられる山、山腹には豊富な湯量の温泉が湧出。

三瓶山は、古くは「出雲国風土記」に佐比売山と記され、国引き神話の山としても知られている。島根県を代表する山で、中国地方では最も若い活火山である。主峰・男三瓶をはじめ、女三瓶、子三瓶、孫三瓶などの峰が連なり、これらの峰に囲まれて、「室ノ内」と呼ばれる窪地がある。室ノ内には、二酸化炭素を噴出している「鳥地獄」という名の噴気口がある。また三瓶山には、浮布池、室ノ内池、姫逃池の3つの天然湖沼があり、景観に彩りを添えているほか、山腹からは豊富な湯量を誇る三瓶温泉が湧き出ている。三瓶山の西山麓にある浮布池には、「君がため浮沼（うきぬ）の池の菱（ひし）摘（つ）むとわが染めし袖濡れにけるかも」という柿本人麻呂の有名な歌があり、三瓶温泉には、「三瓶山の 野にこもりたる この沼を 一たび見つつ 二たびを見ぬ」という斎藤茂吉の歌牌がある。