池上教育長　新年の御挨拶

昨年はコロナ禍の影響からほぼ脱し、人の移動が再び活発になってきました。日本国内の移動はもちろんのこと、観光や留学、就労等を目的とした来日者数もこれまでの記録を上回る勢いです。円安や燃油高騰の影響もあって、日本から海外への移動はまだ十分な勢いはありませんが、海外を目指す若者たちの姿も目に付くようになりました。

たとえば、探究テーマを持った県内高校生の海外留学を支援する「トビタテ！留学JAPAN」の拠点形成支援事業。実際の渡航を伴う初年度となる令和6年度は、本県50名の応募枠に対して80名を越える応募があり、高校生の関心の高さがうかがえました。また、モンゴルとの交流事業では両国の高校生が相互に行き来して、リアルな交流を深めました。

国内外を問わず、実際に動いてみて人に会うことで、新たな刺激が得られます。それはインターネットの情報だけで分かったつもりになっている日常とは異なる「本物の」気づきです。そこから自分なりの探究の問いも生まれてくるでしょう。皆さんの世界がよりいっそう広がり、気づきがよりいっそう深まることを期待しています。

静岡県教育委員会　教育長　池上　重弘