しずおか文化財ナビ 富士山(人穴富士講遺跡)
- よみ
- ひとあなふじこういせき
- 指定区分、指定種別
- 国指定/記念物 ・ 史跡
- 指定日
- 2012年1月24日
- 員数
- 所在地
- 静岡県富士宮市人穴206-1他
- 一般公開有無
- 有
- 駐車場の有無
- 有
- 公開情報
- 洞穴入洞は要予約(富士宮市文化課)
所有者情報
人穴浅間神社、富士宮市
文化財の説明
史跡富士山の構成要素のひとつ
富士浅間大菩薩の御在所とされ、中世以来富士登山をする人々でにぎわったのが人穴です。建仁3(1203)年、源頼家の命を受けて人穴を探検した新田忠常は、「人穴は非常に狭くて思うように前に進めず、暗闇にはコウモリが多く飛び、穴の先には大河がある」(「吾妻鏡」)と報告しています。
戦国時代に登場した長谷川角行は富士山への信仰を教義としてまとめました。角行は、人穴にこもり、角材の上で一千日の立行を行い、万物の根元は富士浅間大菩薩に帰すると唱えました。その教えは弟子へと引き継がれ、享保期に村上光清・食行身禄の二派に分れました。
食行身禄は、正直と慈悲による日常の実践活動によってのみ人々は救われると説き、男女差別や身分差別も否定しました。身禄が断食修行の末に入定を果たすと、江戸では身禄の教えが次第に人々に浸透し、やがて富士山への登拝を目的とする「富士講」が各地で組織され、江戸では「江戸八百八講、講中八万人」と呼ばれる富士講全盛時代を迎えました。
この人穴には、開祖角行をはじめ富士講関係者の記念碑や供養碑など、230余基の碑塔が残されています。(出典:「富士をめぐる しずおか・やまなし文化財ガイドブック」(発行・編集:静岡県教育委員会文化課、山梨県教育庁学術文化財課))
地図情報
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