第20回『スポーツ王国』

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ページID1068255  更新日 2024年12月20日

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 「スポーツ王国」とは、「プロスポーツの観戦などスポーツ関連の活動が盛んな地域を指す」と定義されています。
 「スポーツ王国」で検索すると「広島県」がよく例に出てきます。理由として野球の「広島カープ」、サッカーの「サンフレッチェ広島」に象徴されるように、スポーツ観戦の情熱の高さが挙げられています。

 私たち静岡県を振り返りますと、サッカー、ラグビー、バスケット、野球など多種目でプロスポーツチームが存在し、練習の拠点を持つなど、スポーツがとても盛んな地域と言えます。
 特に全国的には「サッカー王国」として「静岡」の名が知られていますが、「王国」の本質とは何でしょうか。

 サッカー王国を話題にする時、サッカー関係者の間で「静岡」が特別な地域であることがわかります。野球とともに日本のプロスポーツの人気を二分するJリーグの発足当時のチームの主力選手の多くが静岡県出身選手だったことは有名です。そしてJリーグは、全国高校サッカーで活躍した選手が主として構成されていました。

 当時の高校サッカーの優勝候補チームはといえば、静岡県代表が常識となっていたほどです。本県は、サッカー人気上昇となる黎明期の「全国高校サッカー選手権大会」、「Jリーグ」の象徴だったということです。

 

全国高校サッカー選手権大会静岡県大会の写真

 それでは、「強い」ことがスポーツ王国の唯一無二の要件なのでしょうか。
 静岡県がサッカー王国と呼ばれる由縁として、強いチームがあったということは大きな要素です。しかしそれ以上に、当時先進的であった、少年サッカーの普及やサッカー指導者の全国への派遣など裾野を広げる仕組みを作り上げてきたことだと思います。
 現在、スポーツは、実力者がプロを目指すとともに、一般の人にとって「健康維持」、「趣味」、「観戦などの娯楽」として関わっています。さらに、現代では地域づくりの一つの大きな機能としても認識されています。

 先日、静岡市内の企業「株式会社IAI」が、全国でも類を見ない、パラスポーツを優先する「IAIパラスポーツパーク」という運動施設を開設し、一般に開放しました。文字通りパラスポーツ、特にパラフットボールの利用に供するための充実した施設です。
 サッカーに限らず、「スポーツの裾野の拡大」の持つ意味は、障害のあるなしにかかわらず、誰でもスポーツを楽しめることです。
 民間企業でありながら、公共に頼らず、このような志の高い社会貢献をされていることに感動され、「キャプテン翼」の作者の高橋陽一氏ご本人が竣工式に来られ、壁画を寄贈されました。
 ちなみに、キャプテン翼の物語は、主人公、大空翼が静岡県の小学校に転入するところから始まり、少年サッカーの描写は静岡がモデルとされています。また、世界のサッカー界の至宝であるメッシ、ネイマールなどが子供の頃からこの漫画の大ファンで、プロサッカー選手へのきっかけとなったという逸話があると聞いています。

IAIパラスポーツパークの「キャプテン翼」の壁画

 サッカー王国「静岡」を語るとすれば、「日本のサッカー史に歴史を刻み、日本を超えて世界にも影響を与え、今日に至っている。」ことです。

 本県では、サッカーだけでなく、ラグビーなど様々なプロチームが、地域や競技種目の垣根を越えて相互に協力し、県下全域で地域貢献活動を展開しています。
 本県が真のスポーツ王国として、全ての県民の幸福度が高まるよう、県行政としても不断に努力することの重要性を再確認したところです。

静岡のプロスポーツチームの絵

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