第2回『安全安心』
第2回『安全安心』
本県の総合計画である「静岡県の新ビジョン後期アクションプラン」では、施策の1丁目1番地に「命を守る安全な地域づくり」を掲げ、危機管理体制の強化、防疫対策の強化、防災・減災対策の強化などを柱としています。
この計画は、県民の命を守ることを最優先とし、今後の県作りの方向について全部で12施策を示しています。
ちなみに施策2は「安心して暮らせる医療・福祉の充実」とし、医療提供体制の充実や地域包括ケアシステムの推進などを掲げています。
さて、先日、静岡県立大学の尾池学長と面談する機会をいただき、その折「安全安心」という言葉は、まとまりをなす表現として適切ではないとのお話をお聞きしました。
学長のご指摘のとおり、この表現は広辞苑に載っていませんでした。(2019年版参照:最新版は未確認)
「安全安心」は、「安」が韻を踏んでいるので、語呂がよく耳から入ってなんとなく意味もわかったような気がしていましたが、「安全」とは、「許容できないリスクがないこと」で客観的な要素を表しており、一方「安心」は、「心が安らかで心配のないこと」で主観的な表現です。
例えば「県民の皆様が安心して暮らせるよう、県として安全対策を講じる。」のであり、「安全安心」を一口にしてしまうことについて考えさせられました。
県行政を推進する上で、言葉の持つ意味を改めて考え直してみることの大切さを県職員と共有していきたいと思います。