第18回『富士山静岡空港とFDA』
今年、富士山静岡空港は開港15周年を迎えました。また、空港利用の主な航空会社であるフジドリームエアラインズ(FDA)も就航15周年です。
富士山静岡空港の特徴として、国内線は、地方空港の生命線とも言われる東京、大阪などの首都圏、大都市圏を結ぶ路線がありません。地方空港間を結ぶ地域線のみ運航をしています。
一方、地方空港ですが、韓国、中国、台湾への定期便や台湾、モンゴル、東南アジア諸国へのチャーター便の運航も行っている国際空港でもあります。
空港機能として、首都圏に挟まれていることのデメリットを指摘されることもありますが、本当にそうでしょうか。
ところで、国内線の運航の多くは、冒頭でも申し上げたとおり、本県の航空会社であるFDAによる便です。
FDAは静岡空港の開港と時を同じくして誕生した本県に本社を持つ会社ですが、神戸空港や小牧空港などを拠点に、地域空港を結ぶ「リージョナル航空」の中核を担っている航空会社です。
本県から離発着する便も札幌、福岡、出雲、熊本、鹿児島、(沖縄はANA)とまさにリージョナル路線の往来を担っています。
これまで日本は、「メガリージョン」をつなぐ交通インフラを中心に整備してきました。大都市機能を最大限に生かす方針です。しかし、最近では人口減少と人口集中緩和、災害対策と危険分散など、それぞれの矛盾と対峙しなければならない世の中へと変遷しています。
改めて申し上げますが、首都圏を介さない地方と地方との連携は、経済合理性に欠けるように思われますが、新しい暮らし方や豊かな生活を見つける手立てとなり、今後の日本の在り方に大きな影響を与えるものと思います。
「仕事」、「住まい」、「移動」の概念が代わり、自らが暮らしやすい場の選択がこうしたインフラによって実現していくことになるでしょう。
富士山静岡空港とFDAは新しい暮らし方を導く交通手段となっていくと大いに期待しています。
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