令和3年2月県議会定例会知事提案説明要旨4-2
令和3年2月県議会定例会知事提案説明要旨
【4.人づくり・富づくりの総仕上げ】(2)安心して暮らせる医療・福祉の充実
政策の第2の柱は、「安心して暮らせる医療・福祉の充実」であります。
安心医療の確保・充実につきましては、複数の医療機関により設立される地域医療連携推進法人制度を活用し、病床過剰地域における病床の再編や医師の相互派遣等を進める医療機関に対する支援制度を創設し、地域医療構想の実現につなげてまいります。
また、飛行回数が全国トップクラスの東部ドクターヘリなどへの支援を強化し、安定的な運航と救急医療体制を確保いたします。
医療を支える人材確保は、引き続き、ふじのくにバーチャルメディカルカレッジにおける専門医研修プログラムの充実などによる医師の確保や、勤務環境改善の促進による看護師の確保などに取り組んでまいります。
健康寿命の延伸につきましては、いよいよ、本年4月1日に開学を迎える静岡社会健康医学大学院大学を活用し、新たなステージへ取組を深化させてまいります。大学院大学においては、第一期生として定員を大幅に上回る応募がありました。優秀な学生を確保し、社会健康医学修士(Master of Public Health)にふさわしい本県の健康寿命の延伸に資する有意な人材として育成してまいります。
研究におきましては、新たな知見を生み出せるよう賀茂地域の1市5町の御協力を得て、来年度から長期間にわたり健康課題の究明を行うゲノムコホート研究に着手いたします。
加えて、これらの人材や知見を活用する体制を、市町や関係団体などと構築し、具体的かつ効果的な施策を展開してまいります。県民誰もが人生の最期までいきいきと過ごせる健康長寿県を目指してまいります。
また、高度な医療を支える人材の確保は、最重要課題であることから、静岡がんセンターを活用し、大学院大学の設立を視野に入れて、がん専門の医療人材や創薬、医療機器開発の産業人材の育成についても検討を進めてまいります。
障害のある人が分け隔てられない共生社会の実現につきましては、障害のある方の経済的自立を目指し、県民の皆様に「ふじのくに福産品」の継続的な購入を呼び掛ける「一人一品運動」を、引き続き推進してまいります。来年度は、コロナ禍における新しい生活様式に対応した、オンライン販売を導入する障害福祉事業所を支援し、工賃向上につなげてまいります。
また、知的障害児の入所施設である磐田学園につきましては、新園舎の建築工事が完了し、来月から新しい園舎での生活が始まります。居室の個室化や小規模ユニット制の導入により、障害特性に応じた個別支援や家庭的な支援を充実し、児童の自立を促進してまいります。