令和3年2月県議会定例会知事提案説明要旨3-2
令和3年2月県議会定例会知事提案説明要旨
【3.ウィズコロナ・アフターコロナ時代の先導的な地域づくり】(2)「フジノミクス」による経済の拡大
第2の重点テーマは、「フジノミクス」による経済の拡大であります。
「バイ・シズオカ」につきましては、感染症の影響を受けている茶業関係者や花き生産者を支援するため、教育委員会や関係団体と連携して、県内の小中学校に静岡茶や県産花きを提供し、愛飲と食育及び花育に活用し需要拡大を図ってまいります。また、長期的な需要の減少等の影響を受けております養殖魚等の県産水産物を学校給食に提供し、漁業者を支援してまいります。
「バイ・山(やま)の洲(くに)」による財とサービスの消費喚起につきましては、本年、全線開通が予定されている中部横断自動車道を活用した、新たな物流網による量販店への販路拡大等により、農林水産品の域内完結型サプライチェーンを構築し、利他と自利で支え合う新しい消費スタイルを目指してまいります。
官民連携による鮮魚の高鮮度供給モデルの構築により、新たな経済圏における県産水産物の需要確保・拡大に取り組んでまいります。
リーディング産業の基盤強化につきましては、医療健康産業分野では、ファルマバレープロジェクトを中核に、医薬品・医療機器の合計生産金額が10年連続1位という本県の「場の力」を活かし、光・電子技術の活用や山梨県との連携等により、更なる産業集積を促進してまいります。
また、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、国内外で人工呼吸器やマスク、医療用ガウンなど医療関係物資が不足したことを踏まえ、感染症対策などに関わる技術開発を重点的に支援し、医療物資や機器の国産化、輸出産業化を推進いたします。
さらに、県内企業の競争力を高めるため、従来のビジネスモデルを変革するデジタルトランスフォーメーションの導入を促進し、リーディング産業の育成を加速化してまいります。
デジタル技術やECサイトを活用した販路拡大につきましては、国内外のバイヤーと県内生産者を結び付ける「食のデジタルカタログ」を活用したオンライン取引の推進や、JA静岡経済連の「しずおか手しお屋」などのご当地ECサイトの育成による県産品の販売を促進してまいります。
観光産業の振興につきましては、早期回復に向け、昨年6月以降、地域や関係団体、事業者の皆様と連携し、本県独自の観光促進キャンペーンを展開してまいりました。
この結果、県内延べ宿泊客は、対前年同月比で、昨年5月の18.6%から、11月には79.5%まで上昇するなど、一定程度の回復が図られてきたところでありますが、その後の感染拡大に伴う観光需要の大幅な減少により、再び深刻な打撃を受けております。
このため、今後の感染状況を踏まえながら、旅行者と受入施設双方の感染防止対策を徹底した上で、県民の皆様等を対象とした観光需要喚起策を展開することにより、観光産業の早期回復に全力で取り組んでまいります。
また、観光デジタル情報プラットフォームを最大限活用し、多様化する旅行者ニーズに応じた情報発信と観光事業者のマーケティング支援を行い、持続可能な観光地域づくりを推進してまいります。