毎年のお守り検診 コロナ禍でも定期的にがん検診で健康チェックしよう(令和3年10月号)
10月は「がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン月間」、「乳がん月間」です。
1 「がん検診」受診控えしていませんか?がん検診は、「不要不急」の外出ではありません。
がん検診は、特に自覚症状のない健康な方を対象に、症状がでる前のがんを発見して、適切な治療につなげるために、行われています。
例年、対象の方に、がん検診の案内が送付されますが、昨年度あたりからは、コロナ禍で外出自粛が求められている中で、今は健康だから、と検診を先延ばしにした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際、令和2年度に静岡県内の市町が実施したがん検診の受診者数は14.7%減り、例年だったら検診で見つかっていた早期がんが見落とされているのではないかと、不安視されています。
コロナ禍で受診を控えてしまうことで、早期がんを発見できない状態が続かないよう、国も、がん検診は「不要不急の外出」には当たらないと発信していますし、検診会場では換気や消毒を行うなど新型コロナウイルス感染防止対策に努めています。
御自身でも受診の前には、体温を測定するなど、体調に問題がないことを確認し、検診当日はマスクの着用、受診前後の手洗いなどの感染対策をしっかりした上で、安心して検診を受診してください。
2 「がん検診」は、がんで亡くなるリスクを減らすために必要な検診です。
がんは誰もがかかる可能性のある身近な病気です。現在、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人が、がんで亡くなっています。
ここ30年間日本人の死因の第1位となっています。
一方で、がんは不治の病ではありませんが、初期のがんは自覚症状がありません。
そのため、定期的に検診を受けて、早期のがんを見つけて、早期に治療を開始することが重要なのです。
3 いつ受けるの?「がん検診」(部位別のがん検診方法)
「がん」が検診で見つかった場合と、自覚症状が出てから受診した場合では、その後の生存率が大きく異なります。医療技術の発展により、がんの治る確率も高くなっています。がんを克服するには、「早期発見・早期治療」が最大のポイントになります。
早期発見のために受診が勧められている「がん検診」は以下のとおりです。
部位 |
対象年齢 |
間隔 |
検診の方法 |
---|---|---|---|
肺 |
40歳以上 |
年に1回 |
胸部X線 喀痰細胞診(喫煙者のみ) |
胃 |
50歳以上 胃部X線検査は当分の間、40歳以上 |
2年に1回 胃部X線検査は当分の間、年1回 |
胃部X線又は胃内視鏡検査 |
大腸 |
40歳以上 |
年に1回 |
便潜血検査 |
乳房 |
40歳以上 |
2年に1回 |
マンモグラフィ(乳房X線) |
子宮頸部 |
20歳以上 |
2年に1回 |
視診、細胞診、内診 |
詳細は、お住まいの市町や勤務先、かかりつけ医などに、お尋ねください。
参考
4 特に2年に1度の検診は、機会を逃さないようにしましょう。
がん検診のうち、2年に1度の検診が推奨されている胃がん検診などは、対象となった年に受診を控えてしまった場合、次の検診がさらに2年後になってしまいます。
もしも、がんが発症したとき、「その時見つかっていればすぐに治療するチャンスが得られたのに」、「2年後の検診では進行してしまった」ということも考えられます。
あなたとあなたの大切な人達を守るために、もしも検診を控えている方がいらっしゃったら、次のチャンスは逃さず受けた方がいいよ、と優しく声をかけてあげてください。
5 10月は乳がん月間です。
現在、日本人の女性の9人に1人が乳がんに罹患すると推測されています。
乳がんは30歳代から増え、特に40歳代からら60歳代までの世代に多くみられますが、早期に発見し、早期に治療すれば95%以上が治ると言われています。
がんが早めに見つかれば治療にかかる時間も少なくて済み、家族に多くの心配をかけずに済みます。
家事・育児・仕事を優先したり家族に遠慮したりして、ご自分のがん検診を後回しにせず、自分のためだけでなく、家族のためにも、40歳を過ぎたら、2年に1回定期的な検診を受けるとともに、何か気になる症状を感じたら速やかに医療機関を受診しましょう。
なお、自分の乳房の状態に日頃から関心をもち、乳房を意識して生活することを「ブレスト・アウェアネス」と言います。これは、乳がんの早期発見・診断・治療につながる、女性にとって、とても重要な生活習慣ですので、下記の4つのポイントを参考に、まずは、月に1度、セルフチェックを行ってみませんか。
- ご自分の乳房の状態を知りましょう。
- 乳房の変化に気をつけましょう。
- 乳房の変化に気づいたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
- 40歳になったら、2年に1回乳がん検診を受診しましょう。
がんを防ぐための新12か条
「がん」の発症は、生活習慣も影響していることがわかっています。
国立がん研究センターがん予防・検診研究センターがまとめた「がんを防ぐための新12か条」が、がん研究振興財団から2011年に公開されました。
この新12か条は、日本人を対象とした疫学調査や、現時点で妥当な研究方法で明らかとされている証拠を元にまとめられたものです。
がんを防ぐために、以下の12か条を日頃から心がけましょう。
参考
このページに関するお問い合わせ
西部健康福祉センター健康増進課
〒438-8622 磐田市見付3599-4
電話番号:0538-37-2583
ファクス番号:0538-37-2224
kfseibu-kenzou@pref.shizuoka.lg.jp