<地域資源活用関連>地元でこだわって作られた食材を誰からも親しまれているコロッケに!市民・事業者・行政を巻き込んだまちおこし みしまコロッケの会
- 所在地
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〒411-8666三島市大社町1-10
(事務局)三島市役所商工観光課
- 代表者
- 会長 諏訪部敏之
- 電話
- 055-983-2656
- ファクス
- 055-983-2754
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設立
- 平成20年7月
- 事業内容
- 箱根西麓三島野菜、三島馬鈴薯(メークイン)を使用した「みしまコロッケ」の普及・促進・販売認定、食育推進、まちづくり推進
行政の呼びかけに市民が応えた
三島市箱根連山西南地方の高原では、冷涼な気候と水はけの良い関東ローム層の赤土を生かした野菜栽培が盛んだ。この地で栽培された野菜は、「箱根西麓三島野菜」として高く評価され、主に首都圏の高級料亭やレストランへ出荷されていたが、地元ではその知名度は低く、消費も少なかった。
そこで平成20年、地元野菜の知名度向上と地産地消による地域活性化を目指し、三島市役所の働き掛けにより、高級食材である「三島馬鈴薯(メークイン)」と庶民の味コロッケとを組み合わせ、三島名物「みしまコロッケ」が誕生。それに応じる形で生産者・農協・商工会議所・販売者などの各専門分野の関係者が集まり、「みしまコロッケの会」が発足した。
みんなの力をコロッケに集結させる
「みしまコロッケの会」では、それぞれの機関が分業して活動に取り組んでいる。生産者は、原料である三島馬鈴薯を高い品質で生産し、農協は、原料を円滑に出荷する。商工会議所は、商店へ働きかけて同コロッケを扱う認定店の登録を進め、販売店は、美味しい同コロッケを開発し消費者に届ける。行政は、全体の取りまとめや地域内外へその活動を積極的に発信する。このように、各機関が得意分野で力を少しずつ出し合うことで、継続的に取り組むことができ、また、その結束力が大きな力となって、持続的に売上を伸ばしている。
こうした取り組みを経て、平成21年・22年、三島の魅力発信の起爆剤として、ご当地グルメによるまちおこしの祭典「B-1グランプリ」に出展したところ、2年連続で入賞するという快挙を遂げ、「みしまコロッケ」の知名度は一気に高まった。
調理上の制約は、「認定された三島馬鈴薯を使用する」ということだけで、具や形・提供方法は認定店の自由な発想に任せていることから、地元商店では新たなビジネスチャンスに繋がっている。例えば、地元のパン屋では、パンと同コロッケを組み合わせた「みしまコロッケパン」を発売。それが「全国ご当地パン祭り」で優勝となり、新たなご当地グルメとして注目を集めている。
名物づくりからまちおこしへ
「みしまコロッケ」は、地元の販売店・飲食店に留まらず、全国展開のコンビニエンスストアでも限定販売され、地域外でも親しまれるようになった。旅行会社のツアーに同コロッケが組み込まれ、ストラップやキーホルダー等の関連グッズが制作されるなど、様々な産業にも経済効果が波及している。
現在、県内外において、認定事業所は約130に上り、原料である三島馬鈴薯の生産量は年々増加している。同コロッケには規格外品を利用しているので、生産者は栽培に専念でき、耕作放棄地への再作付けにも繋がり、地元農業の活性化に寄与している。
また、地産地消の一環として、地元では学校給食で同コロッケが提供されており、大人だけでなく子供たちからも親しまれている。1つのコロッケがこれだけ地域で愛され、地域全体の経済効果を生むという事例は全国的にも珍しい。地域住民に育てられた「みしまコロッケ」は地域の誇りであり、これからも全国へと発信されていく。
ここが、ポイント!
- 現状
- 生産者・農協・行政・商工会議所・商店らが協働し、「みしまコロッケ」でまちおこしに取り組む。
- 現状の課題
- 更なるビジネス展開に向けた三島馬鈴薯の確保と生産者への支援。
- 未来
- 市民の地域への愛着を育み、地域の資源や魅力を見つめ直すことで、市民が誇りを持てる街に。
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このページに関するお問い合わせ
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