令和4年度 黄綬褒章受章者(技能功労)の紹介
春の受章者(50音順・敬称略)
猪爪 康之(伊東市) 株式会社一燈庵
日本料理人として、日本古来の天然醸造調味料を駆使した野菜料理において特に優れた技能を有し、伊豆半島産のワサビや干し椎茸などの食材を用いた野菜料理や調理法の考案により、地域振興に大きく貢献している。また、庖丁儀式や茶道等、日本古来の伝統文化の伝承や、小学生を対象とした授業の講師、調理技術技能評価試験の試験委員、会長を務める静岡県日本調理技能士会等の職務等を通じ、後進の育成にも尽力している。
多田 信男(岩手県北上市) 磯自慢酒造株式会社
長年酒造業務に従事する中で、酒造技術の研究・酒質の改善に精励し、清酒の品質向上に貢献するとともに、静岡県産酒の評価を全国レベルに高め、地域産業振興に大きく貢献した。創意工夫を重ね、「限定吸水洗米方式」や「一点突き破精方式」といった独自の手法を考案した。また、現在でも杜氏の手・勘・経験が求められる、麹の作成技能や酵母の培養等の技能を次世代に伝承するべく、後進の指導にも力を注いでいる。
秋の受章者(50音順・敬称略)
池谷 克也(焼津市) 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社清水事業所
鋳物部品に関し、新製品の試作段階から開発に関わる中で、生産性や信頼性の観点から改善提案を行い、高い量産性と安定した品質を併せ持った鋳物部品の生産が可能にした。製造部門では、計画的な設備保全の推進、部品及び設備の寿命改良等を行い、設備故障による生産への影響を未然に防止するなどの改善に取り組んだ。また、事業所全体の技能職730名の社内技能教育分科会委員として人材育成・後進への技能伝承に手腕を発揮し、豊富な経験と卓越した技術を継承している。
勝間田 和美(浜松市西区) 株式会社デンソー湖西製作所
35年以上にわたり一貫してプレス金型の開発・製作と保全業務に従事する中で、全ての工程における卓越した技能と生産設備に対する幅広い知識を最大限に発揮し、合理的かつ画期的な金型構造を考案・具現化してきた。高精度・高品質かつ低コストな部品供給を実現し、社内のみならず自動車業界、産業界の発展に寄与している。また、技能検定金型製作職種の検定委員を務めるなど、多くの技能士の輩出に貢献し、国内外拠点において、後進の指導・育成に大きく貢献している。
山崎 正人(伊東市) スズキ株式会社
四輪車両の試作製造において、板金部品の製作・修正に関する卓越した技能を持ち、試作段階において、0.01mm単位のゆがみを修正することができる。簡易叩き台を活用し、効率よく板金部品を製作するなど工法の改善を図り、短期間での試作車製造に貢献している。また、技能五輪全国大会に出場する若年技能者や職場の作業者へ技能指導を行い、後進の育成に貢献している。
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