平成27年度 黄綬褒章受章者（技能功労）の紹介

春の受章者（50音順・敬称略）

小川 俊直（静岡市）株式会社小川塗装店

塗装工として長年従事して培った高度な知識、技能を有しており、特に、木部着色の素地工程において捨て塗り工程を採用し、均一で仕上がり感の良い塗膜を得るようにした「建築塗装仕上げの技能」、及び足場による塗り継ぎやムラを防止する為に、追い塗り工程を追加した「吹き付け工事の技能」に優れている。
また、後進技能者の育成や、静岡県塗装看板業協同組合の副理事長を歴任するなど、地域社会への貢献にも尽力している。

秋の受章者（50音順・敬称略）

熊谷 重光（沼津市）有限会社熊谷工業所

左官工として54年間業務に従事し、左官工事の在来工法から新建材による施工まで広く熟知している。とりわけ、人造石洗出し、研出しの技能は卓越しており、業界における第一人者として多くの賞賛を受けている。
また、その応用としてタイル貼りやエクステリア関連工事も施工し、多能工として活躍の場を広めている。さらに、後進の指導育成や技能継承にも尽力している。

鈴木 勲（伊豆の国市）鈴木瓦店

かわらふき工として長年従事し、かわらふき施工全般に関する優れた技能を有している。とりわけ、入母屋屋根や神社仏閣の屋根施工において、のし瓦に生じるねじれ具合を瞬時に見分け、反り棟や起り棟の滑らかな曲線を作り出す技能は業界随一である。
また、職業訓練校の指導員や技能競技大会出場選手の指導者を務めるなど、後進技能者の指導育成に貢献している。

八代 英夫（磐田市）株式会社ヤマハミュージカルプロダクツ

クラリネットの組立調整に長年従事し、全工程において卓越した知識・技能を有する。特に、音づくり・操作性の実現において特筆すべき技術を発揮し、専門家からアマチュアまで幅広いユーザーから高い評価を受け、音楽文化発展の一役を担っている。
さらに、その技能は広く標準化され、量産モデル製作の基礎となっており、自身も楽器開発のアドバイザーとして製造技術者の育成に貢献している。