志太榛原の鳥獣害対策(4)野生鳥獣を知る(シカ・カモシカ編)
県内のシカ・カモシカの現状
シカについては、伊豆地域に21,000頭、富士地域14,000頭、南アルプス地域(中部、志太榛原、中遠、西部農林事務所の管内等)に11,000頭くらいいるのではないかと推計されています。
シカは、乱獲された時期があり、一度危機的な状況になった時期があったため、メスジカの捕獲禁止やオスジカの捕獲頭数の制限が行われたことや、戦後に増えた人工林にうまく適合したため、個体数が増え、分布域も急激に拡大し、スギ・ヒノキの枝葉の食害や樹皮剥ぎのため、木(スギ・ヒノキ)が枯れています。また、シイタケ、お茶、果樹、イネ等の食害など、林業・農業被害が近年ひどくなっています。
カモシカは、静岡市、島田市(旧川根地区)、川根本町、浜松市(北遠地域)に約5,500頭ほど生息していると推計されています。
カモシカについても、毛皮や肉を目的として戦後乱獲されたことにより、昭和30年に天然記念物に指定され、個体数が増加し、人家近くまで生息域が拡大したため、造林地などのスギ・ヒノキの枝葉の食害やお茶、ワサビ、野菜などの林業・農業被害が発生しています。
いろいろな被害防除対策(シカ、カモシカ)
- 忌避剤→費用が安く手軽で、地形に左右されませんが、効果が短時間
- 防護柵→効果が大きく長期間持続するが、費用が高く急傾斜地での設置は難しい
- ポリネット→費用が安く、地形に左右されず、手軽に設置できるが、防護柵ほどの効果がなく、また頻繁な保守管理が必要
- ツリーシェルター→効果が高く、地形に左右されないが費用が高く、雪や雨に弱い
- 個体数調整→効果は大きいが、費用が高く実施に人手と手間がかかり、被害者個人では実施できない
※これらの方法を状況に応じて組み合わせて実施していくことが必要になります。
この他、狩猟鳥獣となっているシカについては、猟期に多数捕獲してもらえるよう、「わな」の捕獲期間の延長や捕獲規制の緩和(1日1頭→メスジカは無制限)、狩猟免許試験の場所・回数の増加、また、有害鳥獣捕獲の許可基準の緩和などさまざまな対策が取られています。
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