第6次ふじのくにユニバーサルデザイン推進計画第6章(テキスト版)
第6章参考資料
1.指標一覧
第6次ふじのくにユニバーサルデザイン推進計画における指標一覧
計画全体の成果指標
困っている人を見かけた際に声をかけたことがある県民の割合
指標の説明
困っている人を見かけた際に声をかけたことがあると回答した人の割合
現状値2020年度33.0%目標値2025年度40.0%
担当部局くらし・環境部県民生活課
ハート分野の活動指標
- ユニバーサルデザイン情報発信回数
県内の大学生等に委嘱している「ふじのくにユニバーサルデザイン特派員」によるユニバーサルデザインに関する記事の公式フェイスブック等への投稿数
現状値2020年度81回目標値2025年度毎年度180回
担当部局くらし・環境部県民生活課 - 心のUDを促進する講座の実施回数
ユニバーサルデザインの理念や知識を学ぶ小・中学校、高等学校等への講座及び誹謗中傷、差別防止や、障害のある人や高齢者のサポートなど様々な事例に対応するための実践的な講座の実施回数
現状値2020年度34回目標値毎年度40回
担当部局くらし・環境部県民生活課
ソフト分野の活動指標
工業技術研究所によるユニバーサルデザインに関する研究開発技術指導及び相談の件数工業技術研究所における、ユニバーサルデザインに関する研究開発技術指導及び相談件数
現状値2020年度366件目標値毎年度500件
担当部局経済産業部商工振興課
行政手続のオンライン化対応済割合
県が所管する行政手続(年間処理件数が100件を超えるもの)のうち、オンライン化が完了した手続の割合
現状値2020年度27.8%目標値2025年度80%
担当部局知事直轄組織デジタル戦略課
ハード分野の活動指標
県内乗合バスのバリアフリー車両導入の割合
現状値2020年度81.4%目標値2025年度84.0%
担当部局交通基盤部地域交通課
集約連携型都市構造の実現に向けた取組件数
集約連携型都市構造の実現に向け、県・市町や鉄道事業者などが取り組む「コンパクトなまちづくりや地域公共交通ネットワークの再構築を推進するための取組(事業件数)
現状値2020年度312件目標値2025年度累計360件
担当部局交通基盤部都市計画課
2.計画に掲げる施策とSDGsの関係
持続可能な社会の実現を目指し、2015年9月に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」では、2030年に向けて、すべての国々に普遍的に適用される17の目標に基づき、経済・社会・環境をめぐる広範な課題への統合的な取組が求められています。
SDGsの17の目標
- あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
- 飢餓を終わらせ、食料安全保障と栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
- あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
- すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する。
- ジェンダー(社会的・心理的性別)の平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメント(能力強化)を行う
- すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
- すべての人々の安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
- 包摂的かつ持続可能な経済成長、すべての人々の完全かつ生産的な雇用とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい雇用)を促進する
- レジリエント(強靱)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進、イノベーションの拡大を図る
- 国内と国家間の不平等を是正する
- 包摂的、安全、レジリエント(強靱)で持続可能な都市と人間居住を実現する
- 持続可能な生産消費形態を確保する
- 気候変動とその影響を軽減するための緊急対策を講じる
- 持続可能な開発のために海洋資源を保全し持続的に利用する
- 陸上生態系の保護・回復・持続的な利用、砂漠化への対処、土地の劣化の阻止・回復、生物多様性の損失の阻止を促進する
- 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会の促進、すべての人々の司法へのアクセス提供、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度の構築を図る
- 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
第6次ふじのくにユニバーサルデザイン推進計画に掲げる施策に基づく取組の推進が、SDGsの目標の達成につながります。
<ハート>誰もが思いやりをもった共生社会づくり
(1)一人ひとりが実践できる人づくり
- 理念の普及
SDGsにおける4教育、5ジェンダー、8成長・雇用、9イノベーション、10不平等、11都市、16公正・公平、17パートナーシップの目標達成につながります。 - 心のUDの促進
4教育、10不平等の目標達成につながります。
(2)すべての人が社会参加できる土壌づくり
- 社会参加を促す仕組みの整備
4教育、5ジェンダー、8成長・雇用、10不平等、17パートナーシップの目標達成につながります。 - 社会における理解の促進
4教育、5ジェンダー、17パートナーシップの目標達成につながります。
<ソフト>誰もが利用しやすいサービス・情報や製品の提供
(1)暮らしを豊かにするサービス・情報の提供
- 生活のユニバーサルデザイン10不平等、17パートナーシップの目標達成につながります。
- 観光のユニバーサルデザイン10不平等、11都市、17パートナーシップの目標達成につながります。
(2)利用しやすい行政サービス・情報の提供
- 利用者の立場に立った行政対応16公正・平和の目標達成につながります。
- すべての人に配慮した災害時の対応4教育、16平和・公正の目標達成につながります。
(3)使いやすく魅力あるものづくり
- 製品開発の促進9イノベーションの目標達成につながります。
- 製品利用の促進4教育、9イノベーションの目標達成につながります。
<ハード>誰もが暮らしやすいまちづくり
(1)利用しやすく配慮された施設等の整備
- 建物・公園等のユニバーサルデザイン11都市、17パートナーシップの目標達成につながります。
- 住宅のユニバーサルデザイン11都市の目標達成につながります。
(2)円滑に移動できる道路や公共交通機関の整備
- 道路等のユニバーサルデザイン11都市の目標達成につながります。
- 公共交通機関等のユニバーサルデザイン11都市、17パートナーシップの目標達成につながります。
3.取組・成果事例
(1)ハート分野の取組
県民一人ひとりがユニバーサルデザインを正しく理解し、様々な場面で主体的に取り組んでいくことで、ユニバーサルデザインによる誰もが暮らしやすい社会づくりが進展します。
県では、ユニバーサルデザインの普及・啓発用のパンフレットの作成・配布をはじめ、小・中学校、企業・団体等での出前講座の開催など、幅広い層への普及に取り組んでいます。
1.実践できる人づくり
ユニバーサルデザイン出前講座お互いの個性や違いを理解し、様々な人の多様性に気づく心を醸成するため、子ども(小・中学校中心)を対象に、ユニバーサルデザインの考え方の普及を図る出前講座を実施しています。
- 授業における取組
ユニバーサルデザインが社会の中に浸透してきたことにより、国語や社会・公民、図画工作・美術、保健体育、技術・家庭、英語、工業など、多くの授業でユニバーサルデザインが取り上げられています。
また、多くの教科書が、「色覚の個人差を問わず、より多くの人に見やすいカラーユニバーサルデザイン」や「見やすさ・読みやすさに配慮したユニバーサルデザインフォント」を使用して作られています。 - 街のユニバーサルデザイン(みんなにやさしい街づくり)
駅前、街、乗物、公園のユニバーサルデザインの事例を分かりやすく紹介するため、2004年4月に作成した事例集「道路(みち)もユニバーサルデザイン~みんなにやさしい道づくり~」を、新しいデータや事例を盛り込んで「街(まち)のユニバーサルデザイン~みんなにやさしい街づくり~」として2014年度に改訂しました。 - 学ぼう!心のユニバーサルデザイン
車いす使用者、視覚障害者、聴覚障害者などがどのようなことに困るのか、困った人がいた場合どのようにすればよいのかなどを提示した「学ぼう!心のユニバーサルデザイン」を2017年度に作成しました。 - ヘルプマーク
県は、2018年度から各市町や保健所などで「ヘルプマーク」を配布しています。このマークは、東京都が考案し、全国的な普及を目指しているものです。義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病の人、妊娠初期の人など、援助や配慮を必要としていることが外見からでは分からない人がマークを身につけ、周囲の人に配慮を必要としていることを知らせることで、援助が得やすくなるようにします。- 参考:いわゆる「逆ヘルプマーク」
援助する側が身に付け、「援助や配慮が必要なときは声をかけて」という気持ちを示すマークを広める活動をしているグループもあります。
静岡市の小学生による「逆ヘルプマーク」のアイディア
2017年に清水有度第二小6年生(当時)の4人グループが、授業の中で、障害のある人や困っている人たちに「協力が必要なときは声をかけて」という気持ちを示すためのマ-クとして、ヘルプマークの赤色を緑色に変えたデザインを考え、発表しました。 - こまたすマーク
制作者:こまたす推進プロジェクト(浜松市民有志のグループ)
身に付けることで、困っている人を助ける意思を示すマーク。困っている人が「助けて」と言いやすくなります。お互い様だという思いやりを分かち合う社会になってほしいという思いを込めて制作されました。静岡文化芸術大のデザインサークルが協力。
2019年11月から配布開始。 - 心のバリアフリーステッカー
制作者:バリアフリーてけてけ隊(島田市障がい者福祉連絡会)
店舗などに掲示することで、障害のある人や高齢者、妊娠している人などが気軽にスタッフに声を掛け、サポートを求められるようにするもの。お互いを認め合い支え合いながら、誰もが安全・安心に笑顔で暮らせる地域となることを願って制作されました。
2014年12月から配布開始。
- 参考:いわゆる「逆ヘルプマーク」
2.社会参加の促進
高齢者、障害のある人、外国人などすべての人が社会の中でいきいきと暮らし、自立した生活を送れるよう、働くための環境整備や社会活動への参加促進など、共生の社会づくりを進めています。
- 障害のある人の多様な社会参加の促進
手話通訳者等の派遣事業や静岡県障害者芸術祭、静岡県障害者スポーツ大会の開催等を通じて障害のある人の多様な社会参加を促進しています。 - ユニバーサル園芸の推進
市民農園の開設方法や運営方法の周知を図る講座を開催して、年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが農作業などの園芸活動ができる市民農園の開設を推進しています。 - 外国人児童生徒への教育支援など
小・中学校、特別支援学校への外国人児童生徒相談員、高等学校への日本語コーディネーターやキャリアコンサルティング技能士の派遣などにより、外国人児童生徒への進路相談や適応指導、学習支援を行い、全ての子どもが適切な教育を受けられる環境を整備しています。
また、国際交流員等が県内の小学校・中学校・高等学校等を訪問し、外国の文化や暮らしを紹介する出前教室を行っています。 - ゆずりあい駐車場制度
障害のある人や妊産婦等で歩行が困難な人が安心して駐車場を利用できるよう、「ゆずりあい駐車場制度」を推進しています。 - 男女が共に力を発揮する社会の実現
静岡県男女共同参画ポータルサイト「あざれあナビ」による情報の収集・発信などの広報や、社会進出を目指す女性を支援する講座の開催など、固定的な性別役割分担意識にとらわれずに、男女が様々な分野に参画するための支援を実施しています。
また、「男女共同参画の視点からの防災手引書」を作成して男女共同参画による地域防災力の向上を促進しています。
(2)ソフト分野の取組
1.ものづくり
県では、工業技術研究所による企業の研究開発支援のほか、ふじのくにUD特派員の取材による先進事例の紹介、「グッドデザインしずおか」による優れた製品等の顕彰、また、静岡文化芸術大学等との連携などにより、企業における製品開発や製品利用の促進を図っています。
- 民間との共同研究による製品開発
ものづくりを行う県内企業の技術開発や課題解決を支援する静岡県工業技術研究所では、人間中心設計に基づくユニバーサルデザイン・福祉機器の開発などを行っています。 - 製品開発事例
- 介護動作の教育支援システム開発
民間企業と共同開発した小型・ワイヤレス筋電センサを活用して、介護職を目指す学生等が介護動作による腰への負担を分かりやすく学べる教育支援システムを開発しています。 - 医療機器の改良・開発
医療機器製造業や医療機器への参入を目指す県内企業と共同で、看護師等へのインタビューや使いやすさ評価試験による既存製品の改良や、医療現場のニーズに基づく手術患者の姿勢保持具の開発等に取り組んでいます。
県内の中小企業等が企画段階から流通段階までの間に、戦略的にデザインを活用したものごとを選定・顕彰する「グッドデザインしずおか」選定事業を行い、審査基準に使用者の視点に立ったものごとづくり(ユニバーサルデザイン)を設けています。
- 介護動作の教育支援システム開発
- くらしの中へのユニバーサルデザイン製品の浸透
私達の身の回りを見ると、ユニバーサルデザインに配慮した製品が数多く見受けられるようになっています。- 洗濯物が出し入れしやすい斜めドラム式洗濯機
- ボタンが大きく使いやすいリモコン
- 小さな力で綴じられるホチキスなどの文房具
- 住宅の廊下と部屋との段差解消、階段への手すりの設置
- 滑りにくく、入口に段差のない浴室
- 車いす使用者や育児中の人などが使いやすい多機能トイレ
- 洗髪中でもリンスと区別できる側面に突起のあるシャンプー容器
- 開けやすい食品パッケージ
- チャイルドロックがかかる家電製品など
2.行政情報やサービス
県では、誰もが必要な情報を入手できるよう広報紙、テレビ・ラジオ、インターネット等様々な媒体において、分かりやすい表現、大きな文字、絵やイラストの使用、文字放送や手話通訳の活用など、ユニバーサルデザインによる行政情報の提供を行っているほか、各種申請手続の電子化など、行政手続の利便性向上の取組を推進しています。
また、災害時に、正確な情報を迅速に伝えるために、エリアメールを利用した防災情報の一斉配信を行っているほか、全国統一デザインを用いた避難標識の設置を促進する等、ユニバーサルデザインの考え方による防災情報の提供を推進しています。
- 様々な人に配慮した印刷物など
印刷物の作成に当たっては、外国人に配慮した外国語版の作成や点字版の作成を進めています。 - また、県民だよりを点字やデイジーCD、電子ブック版でも提供するなど、多様なニーズに対応したサービスを提供しています。
色の見え方の個人差に配慮した情報提供の具体的な注意点をまとめた「視覚情報のユニバーサルデザインのための指針」を策定しました。
視覚に障害のある人からの提案を受けて、県からの郵便物であることが触って分かるように、公用封筒の左下の県章部分を浮き出し加工しています。 - インターネットを活用した行政サービスなど
電子申請や県有施設予約システムなど、在宅で行政サービスを利用できる環境の整備や、視覚に障害のある人などに配慮したホームページの作成をしています。 - 全国統一デザインを用いた避難標識の普及
津波避難に関わる統一標識の整備に関し、多言語表記による標識のサイン例を市町に示し、地域住民はもとより、外国人や土地勘のない観光客等にも分かりやすい誘導標識の整備を進めています。 - 外国人への防災情報の提供
「地震防災ガイドブック」や「避難生活ガイドブック」の多言語版・「やさしい日本語(※)」版、「静岡県総合防災アプリ」の多言語版などを活用し、地震防災等や災害発生時の避難方法・避難生活のルールなどの防災知識の普及を促進しています。
難しい言葉を言い換えるなど、相手に配慮したわかりやすい日本語
3.観光・商業のユニバーサルデザイン
県では、誰もが安心して快適に旅行が楽しめるよう、観光施設や自然歩道等のユニバーサルデザインによる整備や、多言語による観光案内看板の主要観光地への設置を進めています。
また、外国人観光客の多様な食文化に関する講習会や宗教上の食事戒律への対応を学ぶ調理実習会を開催するなど、誰もが安心できる確かなサービスの普及を進めています。
- 富士登山道の案内標識の統一
国、山梨県、地元市町と協力して富士登山道の案内標識の統一を図っています。
また、富士登山者向けのマナーガイドブックや、富士山の自然環境保全を案内するホームページを「やさしい日本語」及び多言語で提供しています。 - 多言語表記による観光案内板
県内主要観光地では、日本語に加え、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語で表記した多言語観光案内看板の整備を引き続き進め、外国人観光客にも分かりやすい観光案内に取り組んでいきます。
(3)ハード分野の取組
県では、道路や公共建築物など社会資本へのユニバーサルデザインの導入を積極的に進めています。「ユニバーサルデザインを活かした建築設計」を策定し、県有施設への導入をはじめ、市町有施設や民間施設への普及を図るとともに、快適な歩行空間の整備や公共交通機関への導入を促進しています。
その結果、富士山静岡空港、静岡社会健康医学大学院大学などユニバーサルデザインを導入した県有施設、段差の解消やすれ違い幅を広く確保した歩きやすい歩道、分かりやすい道路標識等の整備が進むとともに、鉄道駅へのエレベーター等の設置や超低床ノンステップバスの導入、バリアフリー対応の信号機等の整備なども着実に進んでいます。
- 県有施設等への導入
富士山静岡空港、静岡社会健康医学大学院大学などの施設では、多機能トイレや点字誘導ブロックの整備など、ユニバーサルデザインを積極的に導入しています。
静岡県愛鷹広域公園野球場(あしたか球場)では、車いす利用者など、様々な人が施設を使いやすいよう、エレベーターの整備など、ユニバーサルデザインを積極的に導入しています。 - 歩きやすい歩道整備
県道三島停車場線では、子ども連れの人、高齢者、車いす利用者など、様々な人のニーズに対応した歩きやすい歩道整備を行っています。電線類を地中化し広い歩行空間を整備するとともに、歩道の傾斜を緩やかにし、誰もが利用しやすい構造としました。
県道井川湖御幸線の御幸町交差点と御幸町南交差点の横断歩道には、歩道の点字誘導ブロックから連続するエスコートゾーンを設けて、視覚障害のある人も安心して横断できるよう配慮しています。 - 県内主要駅のユニバーサルデザイン化
鉄道駅、バスターミナル等の旅客施設については、誰もが利用しやすいようスロープ等の設置による駅構内の段差の解消、エレベーターやエスカレーター、多機能トイレの設置などの整備が進められています。
県内主要駅(1日あたりの乗降客数3,000人以上)の整備率は、令和3年7月末現在で、61駅のうち55駅で90.2%となっています。 - 超低床ノンステップバスの導入
乗降口の段差をなくし、車いす使用者や高齢者の乗り降りを楽にする超低床ノンステップバスの導入が進められています。県内の超低床ノンステップバス導入割合は、令和元年度末現在で64.9%です。 - 県立学校整備における取組
県立学校施設にもユニバーサルデザインが取り入れられています。2021年には、再編整備により廃校となった高校の校舎をユニバーサルデザインに配慮した施設に改修し、浜松みをつくし特別支援学校として開校しました。
4.ラグビーワールドカップ及びオリンピック・パラリンピック開催地の取組
(1)ハート分野の取組
- 「心のUD実践講座」の実施
ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックの開催に向けて、観光関連事業者や都市ボランティア向けに障害のある方や高齢者、外国人などの多様な方への接し方について、障害当事者等の体験談をまじえた講義や車椅子利用者や視覚障害者のサポート方法を学ぶ実技講座を実施しました。
今後は、県内の企業や団体を対象に、多様な特性をもつかたへの配慮や対応方法及び車いすや高齢者の疑似体験演習を取入れた講座の実施を通して心のUDの実践を促進していきます。 - オリンピック・パラリンピック教育推進
オリンピック・パラリンピック出場選手による講演会や交流会、パラスポーツの体験教室を通して、障害のあるかたや国際・異文化への理解を育む機会となりました。
また、障害のある児童生徒がスポーツに取り組むきっかけとなり、スポーツを通した社会参加による、共生社会の推進にもつながりました。
取組を継続することにより、障害のあるかたや国際・異文化への理解、共生社会の推進につなげていきます。
(2)ソフト分野の取組
- 「おもてなしのための「やさしい日本語」研修会」
おもてなしのための「やさしい日本語」の活用を推進するため、競技会場のある東部地域の観光関係者等を対象に、『おもてなしのための「やさしい日本語」研修会』を開催し、「やさしい日本語」を活用したコミュニケーションの有効性や活用の仕方について普及を図りました。
今後は、対象地域を県内に拡大した『おもてなしのための「やさしい日本語」研修会』を引き続き開催することで、普及活用に取り組んでいきます。 - 多様な食文化に対応した食の提供
オリンピック・パラリンピックを契機として、多様な食文化を持つ外国人旅行者に対応した食事環境の整備の支援を進めてきました。
主な取組としては、外国語メニューの導入やピクトグラムによるアレルギー表示の支援、多様な食文化に対応した飲食店や食品事業者を支援するWEBサイト「ハラール・ポータル」の活用による情報発信を進めてきました。
引き続き食事環境の整備を支援することで、飲食店における国際化対応に取り組んでいきます。
(3)ハード分野の取組
- 道路標識など公共サインの改善
目的地への円滑な誘導や沿道空間の魅力向上を図るため、「地域別公共サイン整備行動計画」に基づき、オリンピック・パラリンピックの誘導ルートなどの主要路線で優先的に取り組んできた、英語表記の改善や多言語化への対応、ピクトグラムの活用を徹底することで、初めて訪れる人や外国人観光客にも分かりやすい道路案内標識等の整備を行っていきます。 - オリンピック・パラリンピック開催地域周辺における整備
御殿場線岩波駅における、障害者対応型のエレベーター及び多機能トイレの整備支援や御殿場駅周辺地区において歩道の整備を行いました。
今後も、誰もが安全で快適に移動できる歩行空間整備を行っていきます。
このページに関するお問い合わせ
くらし・環境部県民生活局県民生活課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3341
ファクス番号:054-221-2642
shohi@pref.shizuoka.lg.jp