しずおか文化財ナビ 中原第4号墳出土遺物一括
- よみ
- なかはらだいよんごうふんしゅつどいぶついっかつ
- 指定区分、指定種別
- 県指定/有形文化財 ・ 考古資料
- 指定日
- 2021年12月24日
- 員数
- 一括
- 所在地
- 静岡県富士市伝法66-2富士市立博物館
- 一般公開有無
- 有
- 駐車場の有無
- 有
- 公開情報
- 富士市立博物館(富士山かぐや姫ミュージアム)で一部常設展示
所有者情報
- 富士市
- 静岡県富士市永田町1-100
指定内容
中原第4号墳は、富士市伝法字中原に所在した古墳時代後期(6世紀)の直径約11mの小規模円墳で、伝法(でんぽう)沢(さわ)川(がわ)東岸の大淵(おおぶち)扇状地上に分布する伝法古墳群のうちの1基である。
中原第4号墳では、未盗掘の無袖(むそで)形(がた)の横穴式石室内及び周溝内から、玉類、刀剣、鉄(てつ)鏃(ぞく)、農工具、鍛(か)冶(じ)具等の生産用具、馬具、用途不明鉄製品、須(す)恵(え)器(き)、土(は)師(じ)器(き)など多種の遺物が出土している。
なかでも、古墳時代後期には副葬されることが少ない鍬(くわ)、鋤(すき)先(さき)、鎌、鑿(のみ)などの農工具や、東海地方では稀有な遺物である鉄器生産に不可欠な鍛冶具(鉄(かな)鉗(はし))、服飾生産に関係する針などの多種の生産用具が特徴的である。
また、3組の鉄製馬具は馬の生産・飼育との関わり、100本を超える鉄鏃は被葬者の武人的な性格、銀(ぎん)象嵌(ぞうがん)鍔(つば)付(つき)大刀(たち)、銀(ぎん)象嵌(ぞうがん)鍔(つば)付(つき)鹿角(ろっかく)装剣(そうけん)は大和王権との関係、横穴式石室、鉄鏃、玉類は西日本との交流が窺えることも重要である。
当古墳の多種多様な出土遺物は、大和王権や西日本とのつながりを示すとともに、富士地域に鉄器生産、馬の生産・飼育、食糧生産などの産業全般にかかわる多角的な先進技術を導入し、地域の新たな開発に関与した有力層の存在を示すものであり、静岡県の古代史を理解する上で欠かせない資料として重要である。
県指定県指定有形文化財指定基準
考古資料の部3
地図情報
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