しずおか文化財ナビ 朝比奈大龍勢
- よみ
- あさひなおおりゅうせい
- 指定区分、指定種別
- 県指定/民俗文化財 ・ 無形民俗文化財
- 指定日
- 2003年3月24日
- 員数
- 所在地
- 静岡県藤枝市岡部町朝比奈地区
- 一般公開有無
- 有
- 駐車場の有無
- 無
- 公開情報
所有者情報
- 朝比奈龍勢保存会
指定内容
【指定資料】 龍勢(流星)は、あたかも龍が昇るように天空高く打上げられる伝統的なロケット式の花火である。黒色火薬を詰めた竹製の吹き筒に、尾と呼ばれる10メートルほどの竹竿をつけて空中に発射し、手製の落下傘を放出してゆっくり落下させ、その間に、龍が空を舞うように見えるものなど、様々な仕掛花火を順次放出する趣向を楽しむものである。発射台となる高い櫓を設け、地区ごとに花火の演目が独特の口上を歌い上げて紹介されるのも特徴である。静岡県内には、駿府を中心とした地域にこの種の花火が伝承されていたが、現在行われているのは岡部町朝比奈と清水市草薙の2地区のみである。朝比奈地区の総鎮守である六社神社(岡部町新舟)の例祭(10月17日)に2年に1度奉納される。龍勢花火は、朝比奈川流域の13の連(チーム)がそれぞれ手作りするもので、火薬の配合に工夫を凝らし、曲と呼ばれる仕掛けの巧みさを競う。祭礼当日には耕地や朝比奈川の河原、玄関先に茣蓙を敷いて、芝居見物をするかのごとく龍勢花火を観覧するなど、農村的祭礼の色彩を色濃く残している。竹切り・吹き筒作り・火薬調合・曲の仕込みなど、龍勢花火の製造技術は確実に伝承されており、保存状況は良好である。昭和59年3月静岡県選択無形民俗文化財。龍勢は、全国にも伝承がわずか数例と稀になっており、江戸時代に流行した狼煙花火の伝統技法を今に伝える貴重な民俗行事である。
地図情報
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