しずおか文化財ナビ 長者屋敷遺跡
- よみ
- ちょうじゃやしきいせき
- 指定区分、指定種別
- 県指定/記念物 ・ 史跡
- 指定日
- 1979年11月19日
- 員数
- 所在地
- 静岡県磐田市寺谷ほか
- 一般公開有無
- 有
- 駐車場の有無
- 無
- 公開情報
- 随時
所有者情報
- 磐田市
- 〒438-0077 静岡県磐田市国府台3-1
- 電話番号:0538-32-9699
文化財の説明
【指定資料】 磐田原台地上にある東西に長い長方状の区画をなす土塁及び堀の遺構で、土塁幅約10m、高さ2mで外法は東西90m、南北60mである。これらの遺構や出土遺物等から奈良時代の官衙的性格をもつものと思われ、当地方の政治文化を考える上で重要な遺跡である。
【紹介資料】 磐田市の北部の磐田原台地の西縁近くに位置している。近くには古墳時代前期の前方後円墳「銚子塚古墳」や前方後方墳「小銚子塚古墳」がある。また、当遺跡周辺の台地縁には、旧石器時代の集落跡や古墳時代後期の小円墳が多数分布する。
この地に土塁が存在することが、古くから地元では知られていた。その形状から中世の館跡ではないかと考えられていたが、昭和44年以降5回に渡る発掘調査の結果、7世紀末から8世紀にかけての役所的性格の濃い遺跡であることがわかった。
遺跡を構成する主な遺構には、土塁・濠・掘立柱建物跡・土坑があった。土塁は、幅10m、高さ3mあり、東西100m×南北80mの方形状に巡っている。南側の土塁には濠をはさんでさらに南側にもうひとつの土塁があった。濠は南側を除いて土塁の内側にだけ巡り、幅3m、深さ2mあり、貯水用ではないかと考えられている。掘立柱建物跡は3棟確認されている。南北16.5m×東西5.5mの庇付きの建物と、これに接するように東西方向の建物跡がある。このほかにも柱穴が見つかっており、土塁内には数棟の建物があったようである。遺物には、7~8世紀の土器が多数あり、ほとんどが須恵器である。
遺跡の性格としては、郡の役所跡、軍団跡、駅跡、豪族の館跡などさまざまな説がある。史跡指定地の面積は14,862m2あり、現在は史跡公園となっている。
(静岡県教育委員会1998『静岡県文化財ガイドブック 原始・古代の史跡』より)
地図情報
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