「田んぼダム」の取組拡大に向けて

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ページID1057301  更新日 2023年10月16日

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「田んぼダム」とは

「田んぼダム」とは

流域のあらゆる関係者が協力して被害を最小限に抑えるための、流域治水の取組が重要視されています。
田んぼダムとは、水田の排水口に流出量を調整する堰板などを設置し、人為的に田んぼの雨水貯留機能を高める取組です。
田んぼに水を集めたり貯め続けるのではなく、畦畔から越水しない程度に排水をコントロールするものです。

なぜ必要?

近年、大雨による水害が頻発化・激甚化しており、静岡県も2022年9月の台風15号によって甚大な被害を受けました。
短時間で降った大雨が一気に川に流れて溢れるということを防ぐため、一時的に田んぼに水を貯めることで水害(洪水、浸水等)の防止に繋がります。
現在、全国各地で田んぼの貯留機能を活用した「田んぼダム」の取組が広がっています。

仕組み(一例)

1 田んぼの排水口を絞り、排水される水の量を小さくする

仕組み

2 一時的に田んぼに貯められた水は、少しずつ排水路に流れる

仕組み

3 排水路に流れ込む水の量を減らすことで、急な水位上昇を抑える

仕組み

「田んぼダム」の効果

「田んぼダム」を実施することで、水田に溜まった水が少しずつ排水されるため、排水路への流出量が抑制されます。
排水路や河川の急激な水位上昇を抑制し、大雨による浸水被害軽減が期待されています。

※営農優先で実施される取組であるため、「田んぼダム」による湛水は許容範囲内

事例1 水田の貯留効果が約2倍に向上 ➡ 排水先の排水路等の流量抑制に貢献

事例1

事例2 水田の貯留効果が向上 ➡ 貯留水位のピークが30分後ろ倒しした

事例2

静岡県の方針

目標
令和7年度までに500haの水田で「田んぼダム」を導入
考え方
県内全水田面積21,700haのうち、令和7年度までに500haの水田を対象に、県主導で取組を推進し、その後、地域主導で拡大を図っていくことを目指す。

県内の「田んぼダム」取組状況(令和5年度4月時点)

取組状況

市町

面積

補足

袋井市

約13ha

市と農業者で協定締結

約10ha

R4モデル地区継続取組

掛川市

約17ha

国土交通省が流域治水の取組で田んぼダム用の調整板付き排水桝を設置

合計

約40ha

 

 

助成制度

県は、多面的機能支払制度に取り組んでいる活動組織や、国及び県が策定する流域治水プロジェクトに係る地域で田んぼダムに取り組む組織を対象に、田んぼダムに取り組むための補助制度を設けています。

<ハード対策>
事業名 補助内容
農地耕作条件改善事業(定率) 「田んぼダム」の実施に必要な排水桝の更新や畦畔補強等の基盤整備を支援
<ソフト対策>
事業名 補助内容
農地耕作条件改善事業(定率) 「田んぼダム」の実施に向けた地元調査、効果算定等を支援
多面的機能支払交付金  

 

ふじのくに「田んぼダム」導入マニュアル

マニュアル
「田んぼダム」の取組面積拡大に向けた関係者への理解促進と普及推進のため、導入マニュアルを作成しました

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このページに関するお問い合わせ

経済産業部農地局農地計画課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2723
ファクス番号:054-221-2449
noukei@pref.shizuoka.lg.jp