(6)東アジア文化都市
令和5年9月県議会定例会知事提案説明要旨
【3.県政の概要】(6)東アジア文化都市
次に、東アジア文化都市についてであります。
文化芸術の秋を迎え、今月からの3か月間はコア期間となります。静岡国際オペラコンクールや伊豆文学祭などの核となる文化・交流事業に加え、食文化やスポーツなどの県主催イベント、地域伝統の祭りなどの市町や民間団体が実施する様々な文化活動など、併せて約420件を県内全域で集中的に展開してまいります。
まず、来月20日に、世界農業遺産認定10周年を迎えた「静岡の茶草場農法」の記念式典を掛川市で開催いたします。式典では、世界農業遺産等専門家会議の武内(たけうち)和彦(かずひこ)委員長による基調講演のほか、中国、韓国のお茶に関する世界農業遺産の紹介や、一般の方にも茶草場の魅力を知っていただくため、認定5市町の茶草場を巡る体験ツアーを実施し、茶文化の魅力発信に取り組んでまいります。
11月1日には、「ふじのくに食と温泉文化フォーラム」を沼津市で開催いたします。富士箱根伊豆国際学会会長の五條堀(ごじょうぼり)孝(たかし)教授による基調講演のほか、一流料理人から注文が殺到するサスエ前田(まえだ)魚店(うおてん)店主の前田(まえだ)尚毅(なおき)氏や食の都づくり仕事人、国内外の温泉関係者をお招きして、食と温泉と観光という観点で、トークセッションなどを行い、本県が誇る食文化と温泉文化をともに発信してまいります。
11月22日には、「文化の首都静岡県から武道を世界へ」と題し、武道をテーマとしたシンポジウムを、富士山の麓、小山町で開催いたします。日本オリンピック委員会会長の山下(やました)泰裕(やすひろ)氏や、第70代横綱の日馬富士(はるまふじ)氏などをお迎えし、礼儀や和を重んじるなど我が国の武道が育んだ伝統文化や精神文化を世界に向けて発信してまいります。
本県の文化の魅力発信に加え、中国、韓国の開催都市との青少年交流の深化も図ります。来月エコパで開催する中学生年代の国際サッカー大会「静岡ゴールデンサッカーアカデミー2023(ニーゼロニーサン)」に、韓国全州(ちょんじゅ)市のチームが参加するほか、5月に中国梅州(ばいしゅう)市の趙東(ちょうとう)副市長からいただいた御提案を受けて、大会期間中に行う指導者研修会に、3か国の指導者が参加するなど、スポーツを通じた交流をより一層進めてまいります。
コア期間後には、フィナーレとして、12月3日に「ふじの式典」、12月23日に「東アジア文化都市シンポジウム」を開催し、1年の総括をいたします。
本年1月の開幕後、8月末までの来場者数は616万人となりました。県民総がかりの重層的な取組が奏功し、目標とする過去最高の来場者数360万人を既に大きく上回っております。
12月末の閉幕まで、事業を切れ目なく展開することで、来場者数について、一層の増加を目指すとともに、多くの人々の感動を呼ぶフィナーレに向けて、最後まで全力で取り組んでまいります。