平成30年6月県議会定例会知事提案説明要旨2-10
平成30年6月県議会定例会知事提案説明要旨
【2.県政の諸課題】(10)世界遺産富士山
次に、世界遺産富士山についてであります。
日本の国土統合のシンボルであり、日本人の心のふるさと、静岡県民の誇りである富士山が、平成25年6月に世界文化遺産に登録されてから5年を迎えます。
世界の宝となった富士山の普遍的価値を後世に継承するため、これまで、山梨県や関係自治体、地域の方々と一体となって、来訪者管理などに取り組んでまいりました。今後も、富士山が国内外の皆様に愛され、末永く後世に継承されますよう、適切な保存管理に万全を期してまいります。
明日22日には、世界遺産登録5周年を記念し、静岡県、山梨県などで構成する富士山世界文化遺産協議会の主催により、記念シンポジウムを東京で開催いたします。当日は、元ユネスコ事務局長の松浦晃一郎(まつうらこういちろう)氏、日本イコモス国内委員会委員長の西村幸夫(にしむらゆきお)氏などをお迎えし、基調講演やパネルディスカッションを行います。シンポジウムを通じて、信仰の対象と芸術の源泉としての富士山の価値への理解を深め、その魅力を再認識する機会にしたいと考えております。
この夏の開山期間につきましては、本県では、昨年と同様、来る7月10日から9月10日までといたしました。登山者の安全対策につきましては、登山道への安全誘導員の配置や、混雑日や混雑時間の周知による登山者の分散化などに取り組んでまいります。富士山の環境保全や安全対策を目的とした富士山保全協力金につきましては、昨年度と同様に、各登山道の五合目などで受付をいたします。この夏も多くの皆様に御協力いただけますよう、心からお願い申し上げます。
富士山世界遺産センターにつきましては、昨年12月の開館以降、多くの方々に御来館いただき、開館から半年で、目標とする年間来場者数30万人の達成も視野に入ってまいりました。来月7日から、開館後初めてとなる収蔵美術品のお披露目を行うほか、8月12日には、研究員による須走口巡礼路の調査結果の報告会を開催いたします。世界遺産富士山を「守る」「伝える」「交わる」「究める」拠点として、富士山の魅力を、様々な観点から国内外に発信してまいります。