令和元年9月県議会定例会知事提案説明要旨5-9
令和元年9月県議会定例会知事提案説明要旨
【5.魅力の発信と交流の拡大】(9)沼津駅周辺総合整備事業
次に、沼津駅周辺総合整備事業についてであります。
私が知事に就任した当時は、事業が全く動かない、いわゆる「デッドロック」状態でありました。これを打開するため、反対、賛成の両方の立場の方々に、白隠禅師(はくいんぜんじ)縁の松蔭寺にお集まりいただき、初めて両者が公開の場で平等に議論を交わす機会を設けました。
それ以降、有識者会議やPI(ピーアイ)(パブリック・インボルブメント)などを行い、私自らも、白隠禅師(はくいんぜんじ)の「動中の工夫は静中に勝ること百千億倍」をモットーとして、現場に幾度も赴き、JR貨物とも直接折衝するなど、地権者や関係者の方々と意見を交わしてまいりました。
このように、十分に時間をかけて地元の皆様の理解が得られるよう努めてきたことに加え、急逝された大沼前沼津市長や、その意思を継ぐ賴重市長の大変な御努力などにより、新貨物ターミナルの用地取得率は、94%を超えるまで進捗し、事業を取り巻く環境は当時とは大きく変わってまいりました。
このような中、先日、賴重市長から事業の推進に向けた真摯な取組と強い思いを伺いました。これまで土地の買収に応じてくださった数多くの方々の思いに応え、原地区のまちづくりを進めるためには、残る用地の取得が不可欠であります。そこで、私は、市長の決断を尊重し、沼津市と共同で裁決申請することといたしました。
今後も、原地区の発展を第一に考え、市とともに、本事業の推進に全力で取り組む決意であります。