令和2年2月県議会定例会知事提案説明要旨3-2-8

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ページID1010987  更新日 2023年1月13日

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令和2年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.人づくり・富づくりを加速するための重点的な取組】(2)8つの政策

政策の第8の柱は、「世界の人々との交流の拡大」であります。

はじめに、国際競争力の高い観光地域づくりについてであります。

本県の平成30年度の宿泊客は、1,997万人と増加基調で推移しており、特に、外国人宿泊客の伸びが顕著であります。今後、更なる宿泊客の増加を目指し、公益社団法人静岡県観光協会に旅行商品づくりの専門人材を配置するなど、商品企画機能を強化し、付加価値の高い魅力ある旅行商品の提供に努めてまいります。

また、本県の観光に係る様々なデータを集約・分析し、ターゲットを絞った効果的なマーケティングに活用するため、観光デジタル情報プラットフォームを構築し、国内のみならず、拡大する外国人旅行者の需要を確実に取り込み、より一層の交流拡大に取り組んでまいります。

東京2020(ニー.ゼロ.ニー.ゼロ)オリンピック・パラリンピックを捉えた誘客拡大につきましては、世界中の注目が集まるオリンピック・パラリンピックの効果を最大限、県内に波及させることを目指し、静岡ツーリズムビューローと連携して、海外における情報発信や営業活動の強化による新たな顧客の開拓に取り組んでまいります。また、観戦者が多く宿泊する首都圏での誘客促進により、インバウンド需要を効果的に取り込み、地域経済の活性化につなげてまいります。

駿河湾フェリーの利用促進につきましては、「一般社団法人ふじさん駿河湾フェリー」が運航を開始した昨年の6月以降、相次ぐ台風や長雨等の天候による影響を大きく受け、大変厳しい状況となっております。今後、利用者を増加させ、経営の健全化を図るためには、県及び市町、関係団体等が危機感を共有し、抜本的な見直しを図る必要があります。

このため、来年度は、富士山と駿河湾フェリーを結び付けたPRや、富士山静岡空港の就航先でのプロモーション、旅行商品の販売促進による海外誘客を強化いたします。また、中部横断自動車道の開通により需要拡大が見込まれる甲信越地域の新規需要開拓や土肥港側の駐車場整備、二次交通の改善など、より効果的な利活用促進に取り組んでまいります。

次に、地域外交の深化についてであります。

中国、韓国、モンゴル、台湾などの重点国・地域を中心に展開してきた本県の地域外交は、上海、ソウル、台北、シンガポールの4か所に活動拠点となる駐在員事務所を設置し、全庁を挙げて取り組んでまいりました。

この結果、経済協力などの覚書を取り交わしているインドネシア・西ジャワ州や、昨年度重点国に位置付けたインドのテランガナ州から、本県との交流拡大に向けた要望が寄せられるなど、これまで築いてきた交流の輪が更なる広がりを見せております。

来年度は、これらの新たなチャンスを積極的に取り込み、交流の成果を上げていくため、インドネシアやインドなどに簡易な活動拠点を設け、より機動的に対応してまいります。

次に、交流を支える交通ネットワークの充実についてであります。

ふじのくにの空の玄関口、富士山静岡空港につきましては、令和元年の暦年ベースの搭乗者が79万544人となり、開港以来最高を更新いたしました。

現在、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、空港の利用者は減少しておりますが、引き続き、運営権者及び関係団体と連携して空港の利用促進等に努め、国内外の皆様に選ばれる、活力と魅力あふれる空港を目指してまいります。

次に、沼津駅周辺総合整備事業についてであります。

私は、何よりも、原地区の発展を第一に考え、沼津市とともに、事業の推進に取り組んでいるところであります。

昨年9月に、沼津市と共同で裁決申請した新貨物ターミナル整備予定地の用地取得につきましては、先月9日に収用委員会が審理の結審を決定し、現在、裁決に向けて協議、検討を行っていると承知しております。

引き続き、市と連携して、地権者の皆様に対し誠意を持って丁寧な説明を行い、裁決が出る最後の最後まで、任意での用地取得を目指してまいります。

また、用地取得完了後は、速やかに工事着手できるよう、鉄道事業者など関係者との協議や設計など、必要な準備を着実に進めてまいります。