中国残留邦人に対する援護事業
「中国残留邦人」とは
昭和20年当時、中国の東北地方(旧満州地区)には、開拓団など多くの日本人が居住していましたが、同年8月9日のソ連軍の対日参戦により、戦闘に巻き込まれたり、避難中の飢餓疾病等により多くの方が犠牲となりました。このような中、肉親と離別して孤児となり中国の養父母に育てられたり、やむなく中国に残ることとなった方々を「中国残留邦人」といいます。
援護の状況
帰国者を支援する法律の施行
昭和47年9月29日の日中国交正常化を契機として、多くの中国残留邦人が日本に帰国するようになりました。また、中国からの身元調査の依頼も数多く寄せられるようになり、中国残留日本孤児問題が取り上げられるようになりました。そして、平成6年10月1日に「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律」(平成6年法律第30号)が施行され、国及び地方自治体の中国残留邦人等に対する援護の責務が明確にされました。
援護対象者(帰国時の援護内容)
中国残留邦人が入国する際に、中国残留邦人と日本で生活を共にするために同行する場合は、下記の家族(同伴家族)についても、援護対象者とします。
- 配偶者
- 18歳未満の実子
- 身体等に障害のある実子(配偶者のない者に限る)で扶養を受けている者
- 中国残留邦人が55歳以上、または身体等に障害のある場合で、自立の促進及び生活の安定のために必要な扶養を行うため生活を共にするものとして、中国残留邦人から申出のあった成年の子1世帯
- その他上記に準ずると認められる者(養父母等)
国・県が実施する定着後3年以内の主な援護業務
国
- 帰国のための旅費等の支給
- 首都圏中国帰国者支援・交流センターへの入所(帰国から6ヶ月間)
- 帰国後の世帯生活用品の購入資金等として自立支度金の支給
県
- 定着前の面接、首都圏中国帰国者支援・交流センターへの迎え
- 定着時の住宅の斡旋(県営住宅への優先入居)
- 定着に当たっての市町との連絡調整(支援給付・外国人登録・住民登録の手続き)
- 知事見舞金の支給(一時・永住の合計で15万円)
- 身元引受人の選任
- 自立指導員、自立支援通訳の派遣
- 就労相談員の派遣
生活支援について
多くの帰国者は、日本人としての義務教育を受ける機会がないまま中高年となって帰国したため、日本語の習得は大変困難な状況で、高齢期となりました。また、言葉が不自由で就労が思うようにいかず、生活保護を受給する帰国者も多くありました。そこで、平成20年から中国残留邦人の置かれた特殊な事情を考慮し、新たな支援策が実施されるようになりました。
平成20年から実施している支援策
老齢基礎年金の満額支給
帰国前の公的年金に加入できなかった期間だけでなく、帰国後の期間についても、特例的に保険料の追納を認めるとともに、追納に必要な額は、全額国が負担することにより、満額の老齢基礎年金を支給できるようになりました。
老齢基礎年金を補完する支援給付
老齢基礎年金の満額支給に加えて、その者の属する世帯の収入の額が一定の基準を満たさない場合には、支援給付を行っています。
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支援給付受給世帯数 |
支援給付受給世帯人数 |
|---|---|---|
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H23 |
33世帯 |
52人 |
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H24 |
32世帯 |
49人 |
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H25 |
31世帯 |
48人 |
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H26 |
31世帯 |
47人 |
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H27 |
29世帯 |
44人 |
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H28 |
29世帯 |
42人 |
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H29 |
29世帯 |
42人 |
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H30 |
27世帯 |
39人 |
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R1 |
26世帯 |
37人 |
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R2 |
23世帯 |
34人 |
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R3 |
22世帯 |
32人 |
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R4 |
21世帯 |
31人 |
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R5 |
19世帯 |
28人 |
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R6 |
17世帯 |
23人 |
中国残留邦人等の配偶者を支援する配偶者支援金(平成26年10月から実施)
支援給付を受けている特定中国残留邦人等が死亡した場合において、支援給付を受ける権利を有する特定配偶者に対して、支援給付に加えて、配偶者支援金(満額の老齢基礎年金の3分の2相当額)を支給しています。
地域社会における生活支援
- 地域における多様なネットワークを活用し、中国残留邦人が気軽に参加できるような仕組みを作り、地域の中での理解、見守りや支え合いなど地域で安定して生活できる環境を構築しています。
- 中国残留邦人が身近な地域で日本語を学べる場を提供し、それぞれの状況に応じた支援を実施しています。
中国残留邦人等の「戦後世代の語り部」の講話実施について
首都圏中国帰国者支援・交流センターが主催する活動
首都圏中国帰国者支援・交流センターでは、終戦後、日本へ帰ることができず、やむなく中国等で暮らすことになった中国残留邦人等の体験や、幾多の労苦を後世へ語り継ぐとともに、平和の尊さや命の重さについて戦争を知らない世代へ語る活動を実施しています。
このページに関するお問い合わせ
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